チョン・リョウォン=28日、ソウル(聯合ニュース)
チョン・リョウォン=28日、ソウル(聯合ニュース)
「多くの方はわたしの明るい面を見てきたでしょうが、監督はわたしに別の面があると考えたようです」

チョン・リョウォン の最新ニュースまとめ

 映画『キム氏漂流記』で引きこもりの女・キムを演じたチョン・リョウォンは、28日の記者懇談会で、何かを感じる時期にそれと似たような情緒の作品が現れると話した。常に憂鬱だったり家に引きこもっていたわけではないが、そうした面があるのも確かで、監督がそれをうまく引き出してくれたという。

 女キムは、額にできた大きな傷痕のせいで心の傷を負い、3年間も外に出ていない引きこもり。ゴミだらけの部屋でインターネットの世界にバーチャルの自分を創り出し、仮想の人生を楽しんでいる。月の写真を撮るのが唯一の趣味だ。
 乱れた長い髪型に化粧っ気のない顔、目の下にはくま。手持ちの服もルーズなTシャツ1枚とジャージが全てだ。男キムを演じたチョン・ジェヨンは衣装を整えるのに2~3時間かかったが、チョン・リョウォンはたった5分ですんだ。こんな格好をすることにも、「屈辱的というより俳優としていろいろな姿を見せられるという思いにわくわくした」と語る。
 女キムは、自殺を試み漢江の無人島・栗島に漂流した男キムを見つけ、彼とコミュニケーションを取りながら次第に外の世界に出て行く。チョン・ジェヨンは栗島など野外で、チョン・リョウォンはセットでそれぞれ撮影を進め、一緒に撮影したのはラストシーンを撮った3~4日だけ。 

 チョン・リョウォンは、狭いセットで見えない男キムの姿を思い浮かべながら1人でリアクションすることが簡単ではなかったと明かした。1人で驚き、笑い、泣くのがきつかったという。「どうしても1人で演じるから感情がうまく入らなかった時には非常に寂しかったです。カメラ越しにわたしの演技だけを待っているスタッフの前で感情を引き出さなければなりませんでしたが、相手役がいなくて孤独を感じました」。

 チョン・リョウォンは現在、ドラマ『王女自鳴鼓』に出演している。映画は結末を知っているので最初から最後までどのように演じていくかを考える時間的、心理的余裕があるからいいとしながら、『キム氏漂流記』に出演した後はもっと演じたい気持ちになったほど、映画に魅力を感じたと話した。
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