20日午後1時、ソウル市江南区(カンナムク)大峙洞 (テチドン)のあるレストラン。
21日に放送されるMBCドラマ『私の名前はキム・サムスン』の最終話の撮影が進められていた。撮影シーンはキム・サムスン(キム・ソナ)が、恋人のヒョン・ジノンのために、これまで培ってきたピアノの実力を披露するシーンである。

「どこから来ました?今日は取材はダメですよ」
撮影場は鉄のような保安だった。「結末が事前に漏れてはいけない」という危惧から、スタッフは見知らぬ人々の出入りを禁止。

キム・ソナ の最新ニュースまとめ

「レディー、アクション!」
やっとピンクのシャツを着たキム・ソナ、いやキム・サムスンがピアノの前に座ってオールドポップ『Cant Help Fall in Love』ゆっくり引き始めた。演奏は流れるようだったが、技術パートの失敗で何度かカットが宣言された。

2人の主演俳優の間にセリフは無かった。サムスンの独特の愛嬌ある笑顔で、目の前に座ったジノンを見つめると、ペアで濃いピンクのシャツを着た”サムシク”ことヒョンビンもまた、キム・サムスンを意味ありげな視線で見つめた。

「カーット!ご苦労さん」
「ああ∼、終わった終わったーっ」
撮影開始から1時間半。ようやく“OK”サインが出ると、サムスンは喜び半分、名残惜しさ半分の声で、「わあっ」と言いながら飛び降りた。お互いに「ご苦労さまでした」と挨拶を交わしていた出演陣とスタッフは、三々五々と集まって記念写真を撮るため、あちこちでカメラのフラッシュを焚いた。2人の主人公、キム・ソナとヒョンビンは、レストランのテーブルにマジックで記念サインをしていた。ドラマの中で、<ボナペティ>という名前でよばれていたこのレストランは、サムスンとジノンの2人を結びつけた空間である。

「みんな疲労回復剤をひとつずつどうぞ。私が買ってきたんです。ウヒヒ」(キム・ソナ)
「ヒョンビン、あたしにサインしてって。そのまま行っちゃだめよ」(劇中ナ社長役のナ・ムニ)
「そりゃもちろんですよ。あのテーブルに記念サインし終わったらサインします」(ヒョンビン)
午後2時半、キム・ソナをはじめとする出演陣とスタッフの一部は、京畿道(キョンギド)楊州市(ヤンジュシ)MBC文化ランドで行われる撮影のため、ゴソゴソと荷造りを始めた。

20日、インターネットと口コミで「最後の撮影はサムスンとジノン、2人が結ばれ、サムシクが鼻血を流すコミカルなエンディング」などと、もっともらしい予想シナリオが出回った。しかし、最後の撮影地は意外なところになる予定だ。ある制作スタッフは、「放送直前の21日午後、ソウル市南山(ナムサン)で『私の名前はキム・サムスン』のエンディングシーンが撮影される」と明らかにしていた。

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