20日から公共交通機関でもマスク着用義務解除＝韓国

韓国では2020年10月から施行されていた公共交通機関内でのマスク着用義務が、2年5か月ぶりに解除される。

19日、中央災害安全対策本部によると、明日（20日）からバス・地下鉄・タクシーでマスクを着用しなくてもよくなる。

中央災害安全対策本部は、室内マスク着用義務調整以後、一日の平均感染者が38%、新規重症患者が55%減少した点を今回の措置の理由として挙げた。中央災害安全対策本部は「ことし1月30日、室内マスク着用義務調整の推進以後も、新型コロナウイルス発生減少傾向は維持され、国民の自発的なマスク着用により、追加義務調整を施行する」と説明した。

これにより市民はバスや地下鉄など公共交通全体でマスク着用をしなくても過怠料を課されない。ただし中央災害安全対策本部は、出退勤時間など混雑した公共交通内ではマスク着用を積極的に推奨した。混雑した公共交通機関内ではソーシャルディスタンスが事実上不可能であり、感染の危険度が高いという理由からだ。

医療機関や一般薬局、感染脆弱施設では室内マスク着用義務が維持される。感染脆弱施設は、高齢者施設、精神医療機関、長期療養機関、障害者福祉施設などが該当する。ただし、大型スーパーやターミナル駅などに位置する壁や仕切りがない大型施設内の開放型薬局では、マスクを着用しなくてもよい。

中央災害安全対策本部は、60歳以上など高リスク群保護のためにワクチン接種を推奨した。ハン・チャンソプ中央災害安全対策本部第2次長（行為安全部長官職務代行）は15日「完全な日常回復になるためには60歳以上など高リスク群の保護が必須」とし「政府は高リスク群対象追加接種率と治療剤処方率を高め、重症化率と致死率を最小化していき“新型コロナ日常回復ロードマップ”も支障なく準備していく」と述べた。

中央災害安全対策本部は今後の追加緩和措置について、危機段階調整や世界保健機関（WHO）感染病等級調整などと連携して解除を検討する予定だ。防疫当局は、危機段階調整施行時点を4月末または5月初めと見ている。これに関する内容は、今月末頃に追加の調整計画について発表されるものと見られる。