ムン・ジェイン(文在寅)韓国大統領が就任4周年の特別演説で強調したのは「経済」だった。残りの任期期間 新型コロナウイルス感染症危機を克服し、経済の活力を取り戻すことに力を注ぐというメッセージを伝えた。ただ 具体的な方案が提示されなかったという批判が出ている。また 与野党の反応も大きく分かれた。

文大統領はきのう(10日)の午前11時 青瓦台(韓国大統領府)で行なわれた“就任4周年特別演説”で、最も多く登場した単語は「経済」(48回)だった。「国民」は29回、「コロナ」は26回、「危機」と「回復」はそれぞれ24回と21回であった。そのすべてが「経済」と関連した単語である。文大統領のこの日の演説は、予定されていた20分を越え28分ほど行なわれた。文大統領は経済全般に対して、自信に満ちた様子であった。「全ての経済指標がしっかりとした回復の流れを示している」と語り、今年の成長率目標を「4%以上」と提示した。

演説直後の記者会見でも、文大統領は所信を述べた。野党からは「不適切」と判定された大臣候補者たちに対する言及が目立った。文大統領は「国会の論議を見守り、総合的に判断することになるだろう」としながらも、現在の人事聴聞会が「能力」ではなく「道徳性」の検証に傾いていると批判した。「“揚げ足取り”的な聴聞会では、良い人材を抜擢できない」とも語った。

今回の文大統領の一連の発言に対して、与野党の反応は大きく分かれた。与党“共に民主党”は「国難克服・経済成長・北核問題解決に対する自信と意志が盛り込まれた談話だった」と評価した一方、野党第一党“国民の力”は「独善と我執を続けるという、国民に対する宣戦布告だ」と酷評した。

与党の報道官は「与党による今後の課題と完全に一致する」とし「文政権の残り1年の任期を忠実に支えていく」と伝えた。一方 “国民の力”の報道官は「予想はしていたが、失望感を隠し切れないほどの演説だった」とし「質疑応答の中で出てきた“不適切な”大臣候補に対する大統領の発言と認識は、記者会見を見守る国民の目と耳を疑わせるものだった」、「野党の意見に関係なく任命を強行するという意志の表現に他ならない」と伝えた。他の野党の評価も、似たような「酷評」であった。

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