第2ロッテワールドコンサートホールの工事現場で発生した作業員死亡事故に関し、ロッテ系列会社の社長団は謝罪とともに解明を行なったが、事故を縮小しようとしたのではないかという疑惑は晴れない。(提供:news1)
第2ロッテワールドコンサートホールの工事現場で発生した作業員死亡事故に関し、ロッテ系列会社の社長団は謝罪とともに解明を行なったが、事故を縮小しようとしたのではないかという疑惑は晴れない。(提供:news1)
韓国・ソウルの第2ロッテワールドコンサートホールの工事現場で発生した作業員死亡事故に関し、ロッテ系列会社の社長団は、国民に対して謝罪とともに解明を行なったが、事故を縮小しようとしたのではないかという疑惑は晴れない。事故当時、被害者のキムさん(63)が安全担当者の同席しない状況で作業を行い、墜落したと推定されており、安全不感症に対する指摘も出てきている。

 17日、ロッテなどのよると、16日昼12時58分ごろに第2ロッテワールドショッピングモール棟8階のコンサートホール工事現場でキムさんが落ちているのが発見された。キムさんは病院に搬送されたが、息を引き取った。警察は同僚の陳述などをもとに、キムさんが足場作業の際に墜落して死亡したと暫定結論を出した。

 今回の事故を取り囲む最大の疑惑は、事故当時、ロッテ側が事故を縮小するため119(救急)ではなく、指定病院に連絡したことに対する疑惑だ。第2ロッテワールドの指定病院は、近隣の119救急センターよりおよそ1.33km遠くにある。119に連絡せず、救急車が事故発生後22分で到着するなど事故対応も遅くなり、キムさんが死に至ったのではないかと指摘されている。

 ロッテ側は17日の記者会見で、作業員の死亡事故縮小疑惑について「現場責任者に余裕がなかった」と解明した。ロッテ建設のソク・ヒチョル建設部門本部長は「これまで災難訓練をともに実施するなど、指定病院が119よりも現場をよく知っていると判断して、指定病院に連絡したと思う。連絡してからは、応急措置を行うなどの余裕がなく、119にもさらに連絡するといったことも出来なかったようだ」と述べた。

 しかし疑問はまだ残っている。「余裕がなくて」20分以上も消防当局に連絡できなかったというのは、“具体的レベルの災難管理システム”を自負してきた第2ロッテワールドの対応と見るには不十分なものだ。当時現場の所長らは救急車が到着した午後1時20分以降にも119に連絡せず、ニュース速報を見た消防当局が現場に出動するというハプニングも起こった。

 事故当時、キムさんとともに作業することになっていた同僚2名が、夕方6時40分ごろまで携帯電話の電源を切り、消息を絶ったという点も追加調査が必要だと見られる。作業員2名のアリバイが確保されなければ、消えた6時間、下請け業者らと接触した可能性も排除できない

 事故当時、現場責任者が現場にいなかったという「安全不感症」も指摘されている。ロッテ建設関係者は「社内安全マニュアルには、午後1時から安全担当者が現場を監督するようになっているが、該当の足場作業の作業員はそれ以前に昼休みを終えて作業に入っていた」と解明した。

 しかしこれらの発言は、ロッテ建設側の安全マニュアルに穴があることを自ら認めるだけだ。作業安全保険基準に関する規則によると、「足場作業時には安全担当者の指揮のもとに行われなければならない」、「安全ベルトを利用するなど墜落防止措置を執らなければならない」とある。

 アクアリウムの漏水についても、通常よくある漏水だという立場をとり、安全不感症が騒がれることが予測される。ロッテワールドのイ・ドンウ社長は記者会見で「水族館のメイン水槽トンネル部分は、15~20秒あたり1滴の漏水だと把握している。(使用停止が下されたが)微々たる漏水だという判断に変わりない」と述べた。

 16日の作業員死亡事故によりマスコミの評価は悪化している中、使用停止及び追加安全点検の命令が下されたが、水族館だけは問題はないという立場を見せている。構造診断等の安全点検が、単なる“点検ショー”となるのではないかと憂慮される。

 ロッテ側は作業員死亡事故に関する正確な事故敬意と安全規則違反があったかなどについては、警察及び雇用労働部の調査が終わった後に発表・措置することにした。

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