「VIXX」N(エン)
「VIXX」N(エン)
札幌を皮切りに大阪、福岡まで4都市で開催された「2017 N‘s Birthday Home Party Mini Live~えん返し~」。6月30日に誕生日を迎える「VIXX」のN(エン)が6月16日(金)、東京・ZeppTOKYOにて開催し、ファンの歓声を浴びた。

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 14日の札幌公演、そしてこの日の昼公演もすでに終えたNは、イベントに慣れた様子で「ただいまー!あー、つかれた(笑)」とリラックスした様子でステージに登場した。今回のステージは「Nの家にファンを招待し、チャ・ハギョン(N)の日常をお見せする」というコンセプトのもと、ソウルで実際に生活しているNの部屋をほぼ完ぺきに再現し、使われている家具や小物も同じメーカーの製品を日本で準備する徹底ぶりでNらしいスタイリッシュな雰囲気で統一されていた。また、ハンガーに掛けられた洋服も、今回の来日の際、入国時に着用していたというシャツで、札幌公演で着用したものも掛けられている。

 この演出はNが「『STARLIGHT』(=「VIXX」のファン)を部屋に招待したい」という思いがきっかけで可能な限りその空間を再現しようとしたNのやさしさが感じられた。

 ステージに登場したNは「それはなに?」と、準備されたバースデーケーキを見つけ、客席からのバースデーソングでお祝いをしてもらうも「声が小さいですよ?」とファンにダメ出しするお茶目ぶりも発揮。

 歌い終わると「ありがとうございまーす!本当の誕生日はまだですが、こうやって『STARLIGHT』のみなさんといっしょですから、すごくしあわせですよね」と感謝の気持ちを伝えた。「この部屋はどうですか?」と聞くNに、客席からは「かわいい!」という声が飛び交った。しかしNは、この「かわいい」という言葉に「何がかわいいですか?部屋?ぼく?」と客席に質問を連投し、会場の笑いを誘った。

 続いて、最近Nがはまっている映画を紹介したいという流れに。「ミツ・ハギョン」と「チャキ」が出演している有名な作品で、特に女優がNのタイプと紹介した。

 しかしスクリーンに流された映像は、「君の名は。」をパロディした「君のえねねん。」で、出演しているのはNが演じる俳優「チャキ」とNが女装した女優「ミツ・ハギョン」だった。美形で小顔のNが扮するその姿に会場のあちこちから「かわいい!」との声が上がった。

 ステージに再び登場したNは「RADWIMPS」の「なんでもないや」を熱唱。同曲は韓国で映画「君の名は。」を見て、「ぜひ聴かせてみたかった」というだけに、彼の歌声はとてもきれいに響き渡った。

 「では本格的に『えん返し』をはじめましょうか」という言葉とともに最初のコーナーがスタート。「君のあだ名はなに?」は、事前にファンクラブサイトで募集されたもので、ステージに準備されたボードに貼られたメモのなかから選ばれることに。

 1人目は幼稚園の教え子から「ちきろ先生」とよばれている女性。子どもたちには難しい発音のようで、「ちひろ」が「ちきろ」になってしまったとのこと。幼稚園の先生らしいNとの会話で会場はほのぼのした雰囲気に。ちきろ先生にNは「ぼくとごはんを食べるならなにがいいですか?」と質問すると、ちきろ先生が「チキン!」と答えるもNは「チキンはないです。ほかの料理をお願いします」とバッサリ。「焼肉?」というと「焼肉はあんまり…なぜなら昨日の夜にすき焼きを食べたから肉はいまは大丈夫です」と妥協をしないNに最後は「うどん」に決定。

 2人目に選ばれたのは、顔が円を描いたような丸顔のために「まるちゃん」と呼ばれている女性。まるちゃんには「ぼくとデートするなら、どこに行きたいですか?」と質問をすると「富士急!」と瞬時に答えが返ってきた。「ぼくは怖いのは大好きだけど、まるちゃんは怖がるから(笑)」とNの言葉に会場からは「ええー?」との声が上がった。

 会場のリアクションに動じることなく、淡々と3人目を選び始めた。最後に選ばれたのはご主人が「ジミー」と呼ばれているという女性からのものだった。ご主人が転職をされた際、その職場では「次に入って来る人は『ジミー』と呼ぼう」と決まっていたとか。そんなジミーさん(旦那さん)には「ぼくとごはんを食べるならなにがいいですか?」と質問。「東京タワー」と答えたジミーさんに「あまり高いところは好きじゃないから中間ぐらいがすごく好き」と返し、会場を爆笑させた。

 反対にジミーさんから「日本で好きな食べ物はなんですか?」と聞かれると、食のこだわりが強いNは「コンビニの料理」と答え、「特に日本のコンビニのパンはすごく美味しい」と絶賛した。

 続いてライブコーナー2曲目は「アミョン」を歌唱。同曲は「ぼくの歌声がよくわかる曲」と紹介し、以前「『覆面歌王』に出演した際に歌った曲です。ぼくは今までみなさんにダンスをたくさん見せてきました。これからはこの歌を通して踊りではなく、ぼくの声を伝えられたらいいなと思ったし、聴かせたいと思いました。多くの方が『また聴きたい』と言ってくれたので歌いました」という通り、会場にはNの透き通った切ない歌声の余韻が続いた。

 エンの友人やメンバーからのサプライズ映像メッセージで雰囲気を一変。キー(SHINee)からのメッセージが流れると客席のざわめきに「みんなは『SHINeeWorld』(=「SHINee」のファン)ではなく『STARLIGHT』ですから!」とツッコミを入れ、会場を沸かした。

 「ダイアリーを見・せ・て」のコーナーではステージの本棚から2冊の黄色いノートを取り出し1冊は日本語の練習日記で、もう1冊は「ぼくがNになる前の日記」と紹介した。ずっと日本語を勉強しているというNは、いま中級レベルにまで達しているという。
ここで初級クラスだった5年前の10月4日の日記を紹介。基本的な単語をたくさん覚えたという日記には、ぎっしりと勉強をした様子が見られ、「動詞の後ろには『ます』、名詞の後ろには『です』がつく」という勉強や、体の単語も書かれていた。その中で「パルカラク」が「あしゆび」と書かれていることに、客席が反応。「札幌では正しいって言われたのに」と不安そうになるNだが、正しく「あしのゆび」と教わった。

 当時の日記に「ひらがなを覚える」と書かれていたため、今もちゃんと覚えているかをテストすることに。「あ」からスタートするも、最初の「あ」から躓くことに。4つ目でやっと上手に書けたものの、「札幌ではこれで合ってるって言ってたのに…」と苦笑するN。

 その後は順調だったのが、再び「な」で躓くことに。東京のファンの採点が厳しいのか6つ目で合格点に達成。「ぼくは何が間違っているのかよくわからない」とこぼすNをさらに混乱に導いたのが「ふ」。顔文字のようにも見えてくる「ふ」は「正解が出るまで書く!」と意気込むも中々正解が出ず「日本人のファンには日本語で名前を書いてサインをしたいから(ひらがなを)勉強してるのに。いままで間違えてたってことなのに、なんで教えてくれなかったんですか?」と弱音をもらす場面も。

 続いてはNになる前に書いた日記。大学に合格したこと、YGコンサートに行ったことなどたくさん書かれている中から、5年前の2月15日の日記を読むことに。「この日は何の日かわかりますか?そう、ラビの誕生日です。『とっても大事にしている末っ子ラビの誕生日』このときはラビが末っ子でした。不思議でしょ?(客席から「ホンビン!」の声に)ん?ホンビンが末っ子?あれ?このときはヒョギはいなかったのかな?いたような気がするけど」と、1か月後の日記で確認すると3月に入ってきたことが判明。記憶を辿るときにも、メンバーを想う表情が感じられた。日記には誕生日のウォンシク(ラビ)にドッキリカメラを仕掛けたことが綴られていた。「どれだけ辛かったことか。どれだけ耐えていてがんばっていることか。幼いウォンシクが不憫に思えたが、ぼくの弟ウォンシクはきっと成功する子だから。頑張ろう!来年のウォンシクの誕生日もドッキリカメラ仕掛けてあげるから。頑張れラビ!愛してるよ」と日記を読み終えるとこの日の写真があったことを思い出したN。ホンビンがSNSにアップした写真は、ラビが妹の前で泣き崩れている1枚。SNSも日記とおなじように、時間が経つと読み返すことが出来るので、今も日記を書き続けているという。日記には練習生のときの辛い瞬間がたくさん綴られていて、一番辛かったこととして、歌のテストの際の事務所の代表からの評価に自信がなくなり、歌おうとすると涙が出て止まらなくなり、その時ラビが慰めてくれたことを明かした。

 その時のスランプを克服したからこそ、いまの自分があり、このイベントがあると感慨深く語るN。そんなたくましく成長したNから、この日のために練習した「クデ ネゲ タシ」の歌がプレゼントされた。Nの歌声に会場中が魅了された。 

 趣味がキャンドル作りのNは姉の影響で始めたという。このときの姉のキャンドルの出来栄えを、マイブームだという日本語で「『あんまり』でした(笑)」と表現し、お茶目な顔をのぞかせた。Nいわく「あんまり」は気分を全部表現できる言葉だから好きになったらしい。作る過程にもこだわりを持ち、同イベントでは手作りのキャンドルを販売し、その収益金全額を東日本大震災義援金として寄付することを決めた。「大きな金額ではなくても誰かの力になるなら続けたいし、ステージも頑張っていきます」とはにかみながら言葉を続けた。

 「あんまり」と同じくらいに好きだという好きな日本語「恩返し」から「えん返し」という言葉をN自身が作ったとし、「ぼくは(みなさんに)“えん返し”できていると思いますか?今日だけじゃなく、これからも“えん返し”ができるNになりたいです。みなさんのおかげでとてもしあわせです。とても楽しかったです。ありがとうございます」と感謝を述べた。

 その後客席といっしょに、記念写真を撮った後は来場した「STARLIGHT」のみんながルールを守ってイベントを進行してくれた御礼にと特別にフォトタイムを設け、楽しい時間を過ごした思い出を共有した。

 「至らない点も多いぼくなのに、大勢のひとに愛されて幸せでした。みなさんも楽しかったでしょう?ぼくはみなさんのおかげで幸せだったので、そろそろいい夢を見たいです。エンナイト(=グッナイ)」とステージのベッドで眠りについた。

 会場が手拍子と「えねねん!えねねん!」の声援に包まれていると、客席の後方扉から「N」のバルーンを片手にアンコール曲「Without You」を歌いながら登場。客席をゆっくり歩き、ときに空いた席に座ってみたり、ファンとの距離をとても近いものにした。

 「ほんとに、ほんとにありがとうございました。みなさんの贈って下さるお花や風船はちゃんと見てます。いまゆっくり歩いてきたけれど、涙が出そうなくらいに感動しました。こんなにたくさんの方がぼくのことを好きでいて下さると思うとうれしくなりました。本当に心の底から感謝します。これからもこのような素敵な思い出を作っていけたらなと思います。ぼくがもっともっと努力します。ありがとうございます。この次はなにがあるが知ってますよね?プレゼントも準備しています。この後握手会で会いましょう。今日ほんとにありがとうございます」とにこやかに手を振りながらステージを降りた。

 およそ1時間半に渡るイベントは終始笑いと歓声が絶えないファンはもちろん、Nにとっても忘れられないものとなった。



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