歌手Ryu
歌手Ryu
大ヒットドラマ「冬のソナタ」のテーマ曲を歌ったことで脚光を浴び、韓流ブームの先駆けとなった歌手Ryu。日本デビュー後は日本での活動に集中し、精力的な活動を続けてきたRyuが、日本のオフィシャルファンクラブ「おとぐすり」の設立10周年を記念して、11月21日(土)、シンフォニーモデルナ号でスペシャルクルーズイベントを開催した。
ファンは船上で美味しい食事を楽しみ、Ryuの美しい歌声を堪能し、共に10周年を祝った。

Ryu の最新ニュースまとめ

 東京・港区日の出から12時に出航するシンフォニーモデルナ号は、冬のソナタのテーマ曲「最初から今まで」が流れる中、ファンたちを迎え入れた。

 各席には「今日はお食事、イベントを楽しんでください」というRyuの写真付きメッセージが添えられており、Ryuの名曲が流れる中、ファンたちはRyuの登場を待った。すると船長に扮してネイビーの制服を着たRyuが登場!予期せぬ姿での登場にファンもビックリ!すぐに「かっこいい!」という大歓声に包まれながら、Ryuはファンの座る客席の中央を通りステージに上がった。

 敬礼をしながら「出航です!」との言葉に一層大きな拍手が起こった。Ryuは「皆さんこんにちは。おとぐすり号へようこそいらっしゃいました。一日船長のRyuと申します」と笑顔を見せ、「おとぐすりが10周年になりました。10年間私の音楽を愛し、応援し続けていただき本当にありがとうございます。それではお祝いをしたいと思います」とグラスを持ち、「10周年おめでとうございます。乾杯!」とファンたちと乾杯をした。席には料理が運ばれ始め、Ryuの曲が流れる中、食事をしながら Ryuとのフォトタイムへ。
Ryuが一つ一つのテーブルをまわり、ファンにあいさつをしながら和やかな雰囲気で記念撮影が行われた。すべてのテーブルをまわり終わると「おいしい食事を楽しんでくださいね。もう一回妨害しに来ます(笑)おいしく召し上がれ!」と笑いを誘い、一度会場を後にした。

 シンフォニーモデルナ号は、レインボーブリッジをくぐり、羽田空港方面に向かった。Ryuも「天気が良くてよかったですね」と話したように、この日は11月後半とは思えないくらい暖かく、窓からの景色もきれいに見え、クルージングには絶好の日となった。

 約1時間の食事タイムが終わり、再びRyuが登場、今度はメインステージではなく後方へ。どこの席からもファンが楽しめるようにという配慮だった。「食事はいかがでしたか?」という呼びかけにファンたちが「おいしかった!」と答えると、「よかった!」と可愛らしい笑顔を見せたRyuにファンは目を細めた。そしてここからはあらかじめファンから募集した質問にRyuが答えるコーナーに。

 「変な質問があったらどうする?」と冗談を言いながら箱から紙をひくと、一つ目の質問は「ファン層はもっと若い方がいい?今がいい?」というもの。ファンから早速爆笑が起こり、客席から「今がいいでしょ?」との声に「強制されたくないけど(笑)」と言いつつも、結局「今がいいでしょ!」と言い切るとファンからは大きな拍手が湧いた。そして「最近私の中にも中年の雰囲気が(笑)」と続け、「歌詞を書くとき、昔なら男女の一方的な気持ちを優先していた気がしますが、最近では相手の気持ちを思って、お互いの感情を尊重しようと考えるようになりました、皆さんのせいで(笑)」と話すとファンからの「“おかげで”でしょ?」との突っ込みに「おかげですね(笑)」と笑った。

 他にも「最近感動したことは?」という質問に「ベンチに座っていたらちっちゃいワンちゃんが私にいきなり寄ってきてくれたこと。この中に(笑)」と股を指さす可愛らしい回答もあれば、「今の夢は?」との問いには「人の気持ちを理解できる人になることが人生の一番の目標です。性格のよい、良い人間と思われることが一番の夢です」と話した。「音楽は後の問題だということに気づいたんです。名言でも、それを誰に言われたいのか、心の中にそういった基準があると思います」と語るとファンも真剣に耳を傾けた。

 しかし最もファンが熱心に聞き入っていたのは「政治的には日韓関係はギクシャクしていますが、Ryuさんにはいつまでも日韓の友情のシンボルでいてほしいです。Ryuさんがそれについて普段感じていることを教えてください」という質問の時だった。慎重な問題にも関わらずRyuは迷うことなく言葉を続けた。「昔はこんないい人たちばかりなのになぜ国と国だとこんなに難しくなるのかなと考えたこともありました。最近は曲を作るとき、ニュースやネットを見ないようにしています。美しいものを表現する時間も足りないのに、歌手である自分がそこで迷うより、自分は願うだけでいいのではないかと。悪いところを指摘するのではなく、良いところ、明るいところを提案した方がいいのではと思います」と強く語り、会場からは大きな拍手が送られた。

 質問コーナーが終わるとメインステージに移動し、いよいよ歌へ。ピアノを担当する林良氏を迎えて韓国でのデビュー曲「恋人」からライブはスタートした。Ryu特有の切ない歌声に、ファンは一緒に口ずさんだり体を揺らしながら聴き入っていた。次の曲「静かに恋をして」について、「日本の方の愛というのは、韓国人のように大きく表現するものではなく、もうちょっと熟成されたというか(笑)言葉にしない愛なんですよね」と話し、そんな愛を描いたと背景を紹介した。3曲目は「17月のカレンダー」から英語で「Smile」に繋ぎ、最後は再び「17月のカレンダー」で終わるという美しいメドレーを作り上げた。

 ここまでが終了すると、ステージ後方からスタッフがギターを持って登場、Ryuに渡すとファンからは大きな歓声が上がった。Ryuがこれまでステージでギターを披露したことは一度もなく、今回のイベントが最近少しずつ練習を始めているというギターを初披露する場となった。「まだステージで弾けるレベルではないけれど、船の中で皆さんにぜひ聴いてもらいたいと思い、無理やり挑戦します(笑)」と笑った。

 初披露とあって少し緊張をしている様子がファンにも伝わり、ファンもエールを送るような眼差しで見守っていた。曲はビートルズの「Across the universe」だった。ギターの優しい音色にRyuの声の雰囲気も温かく感じられ、船の中一体が和やかな雰囲気に包まれた。歌い終えた後には「たくさん間違えてしまいました(笑)でもファンクラブの皆さんの前で失敗する方が練習になるし(笑)」と話すRyuに、ファンも笑顔になり、惜しみない拍手を送った。

 そして現在韓国で放送中のSBS週末ドラマ「恋人がいます」(キム・ヒョンジュ&チ・ジニ主演)でRyuは「冬のソナタ」以来13年ぶりに韓国ドラマのテーマ曲を担当した。それが「歳月(セウォル)」で、日本デビュー10周年を記念したアルバム「静かに恋をして」に収録されている日本語バージョンを、このドラマのために韓国語に書き下ろした。今回はその韓国語バージョンを披露、Ryuの伸びやかで訴えるような高音が、船の中という空間の中でより胸に響くようだった。そして最後は「この曲のおかげで皆さんに出会えたので、最後はこの曲にしたいと思います」と話し「My memory」のピアノ演奏が流れるとファンからは歓声が上がった。この曲に思い入れがあるファンもやはり多いようで、聴きながら目頭を熱くするファンの姿も見られる中、後半はファンと一緒に熱唱し、ファンと一つになりイベントは終了した。全曲を歌い上げ、「Ryuさんありがとう!」という声と拍手を受けながら会場を後にした。

 最後はRyuが出口に立ち、ファン一人一人に感謝の気持ちを込めて握手をして見送り、クルージングイベントは終了した。この10年を共に歩んできたファンたちと、これからもよい思い出を作り続け、今後も日韓の架け橋としての精力的な活動に期待したい。


Ryu「静かに恋をして」PV




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