無精ひげで変装しても無意味である。100m前方からでも、彼ならではのトレードマークが、100万Wの電球となって彼の顔を輝かせている。花が開いたように広がる笑顔で、見る者を感電させる“キラースマイル”キム・ジェウォン(26)。彼に、KBS新水木ドラマ『偉大なる遺産』(5月3日初回放送/演出:キム・ピョンジュン)の制作現場で会った。彼は今回、ひげとキラースマイルを武器に、ヤクザに扮する。母親の遺産である幼稚園を受け継ぐために、幼稚園の先生になったヤクザ“カン・ヒョンセ”役だ。

ハン・ジミン の最新ニュースまとめ

「ストーリーを初めて読んだ時は、ヤクザということで強面のタフガイだと思っていたのに、撮影が始まると、明るくて壊れる役柄でした。それでも明るく愉快なウイルスを振りまくキャラクターが、僕の性格と似ていて気が楽です」
ドラマの中のカン・ヒョンセはヤクザだが、基本的な気持ちは優しい人間だ。「子供たちに同化すれば本当の自分を取り戻せると信じ、母親が息子に残した遺産が幼稚園なんです。ヤクザと幼稚園というアンバランスな組み合わせ、欠損家庭の主人公を通して、爽やかで愉快に家族の話を描く作品です」

相手役は主に子供だが、呼吸はどうなのか。「子供たちとはよく遊んでます。実は、撮影を円滑にするため、子供たちにゲームをひとつずつプレゼントしたんですよ、ふふふ」「僕がスポーツをやっていたこと知ってますよね?子供の頃、警察大学に進学するのが夢だったので、テコンドー、合気道、カンフーなど色々やっていたんですが、今度の作品ではヤクザみたいな女教師(ハン・ジミン)に殴られて、子供たちにもやられっぱなしです。“殴られ方がリアルで上手い”と監督に褒められました」

ドラマなどで日本や中国のファンにも愛されている彼は、2005年、中国メディアエンターテイメントグループが主催した<トップTVシリーズ授賞式>で、海外最高スター賞に選ばれた韓流スターだ。これまでにも、中国や日本から様々な作品の出演交渉を受けたが、彼は「韓流は韓国から始まるものなので国内舞台が優先」と戻ってきた。

去る1年間、日本で6作のシリーズ写真集を撮った彼が、今年の春からは漢陽(ハニャン)大学の国際観光大学院韓流文化学科に入学し、“韓流”を学んでいる。韓流俳優の1人として海外活動をしながら、韓流の限界について問題意識が生じたためだ。

「僕ら俳優も、韓流の一方的な恩恵を受けるだけではなく、交流に取り組むことによって、持続的な韓流熱風を期待できます。昨年、<ハングルの日>に開かれた大阪祭りの60ヶ国パレードに、僕が韓国代表として参加しました。在日コリアンのお年寄りたちが涙を流して、“ありがとう、立派だねえ”と背中を叩いて下さって、胸がジーンとしました。俳優として韓流に対し、また違った次元の悩みを抱えなければならない時期にさしかかったようです」

5月から彼は、ドラマ『偉大なる遺産』と同時に映画『少年』の撮影を並行し、韓国活動を積極的に繰り広げる。キム・ジェウォンは映画でもドラマ同様、子供たちと絡む。6・25戦争当時、1.5世在米韓国人軍牧師として韓国に派遣され、子供合唱団を結成する教師役だ。

最後に、聞かずにはいられなかった。“スマイル成功学”のこの時代に、その1000万ドルの笑顔の秘訣は何かと。
「他人に気を配ると、笑顔が出るみたいです。顔をしかめていたら、相手が気分悪いじゃないですか」。
常に笑顔であるから“キラースマイル”なのか、慣れない女優とは目を合わせられないというキム・ジェウォンの夢は、今のように笑いを与える人だ。

「チャウ・シンチーのように特定のキャラクターのある俳優になりたいです。“楽しくなりたいの?じゃあキム・ジェウォンが出る作品を見ればいい”と、そういう信頼を与えられる俳優になりたいですね」


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