『金首露』で伽耶の王演じるチソン

「国民が何を望むのかをくみ取り、実生活で幸せを与えることが、今必要な統治者のリーダーシップだと思います」――。

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MBCで放送中の歴史ドラマ『金首露（キム・スロ）』で伽耶（金官伽耶）の王・金首露（首露王）を演じるチソンは、25日の記者懇談会で、リーダーに必要な資質をこう語った。

　『金首露』は190億ウォン（約14億円）の制作費を投じた大作ドラマ。劇中の金首露は、若いころは百姓に混じって暮らすが、後に王となり、百姓を率いていく人物だ。

　チソンは金首露について、「王家に生まれたわけでも、王になるため教育を受けたわけでもなく、さまざまな苦難を乗り越えて王になり、時代に見合ったリーダーシップを備えるようになる」と説明した。周りの人々のことを考え、苦難にあえぐ人々を助け、自身の権力で他人に力を与える、「和合」のリーダーシップも備えていると評する。

　ドラマは現在、王になる前の若い金首露のエピソードを描いている。自分が18歳のときに何がしたくて、どれだけ自由奔放だったかを思い返しながら演じているという。

　歴史ドラマへの出演は、2003年の『王の女』に続き2作目。せりふが長く長い呼吸が必要になる上、経験豊かな先輩とともに日常で使わないせりふを言わねばならず、楽ではないとしながらも、「演技の勉強に時代劇にかなうものはない」ときっぱり。

　24日の撮影で共演者の兜の装飾に当たり顔にけがを負い、懇談会にはばんそうこうを張った姿で現れた。予想外の休暇を手にした形だが、撮影スケジュールに狂いが出るのは避けられない。チソンは、幸い傷が深くなく、3～4日ほど撮影を休むことにしたが、自分のせいでスケジュールがさらに厳しくなると思うとスタッフに申し訳ないと、制作陣を気遣った。

　先月29日にスタートした『金首露』は、視聴率10%ほどと頭角を現すには至っていない。伽耶は歴史ドラマの素材としてはなじみがないうえ、サッカー・ワールドカップ（W杯）まで重なり、なかなか注目を集められずにいる。チソンは、今は視聴率で損を見ているが、後々W杯のお祭りムードが『金首露』の人気につながれば、と期待を示した。