俳優イ・ソンジェ=17日、ソウル(聯合ニュース)
俳優イ・ソンジェ=17日、ソウル(聯合ニュース)
今月27日に韓国内封切りとなる映画『夢はかなう』に主演したイ・ソンジェと、17日にソウル・三清洞のとあるカフェで会った。

イ・ソンジェ の最新ニュースまとめ

 映画は、2002年韓日サッカーワールドカップ(W杯)を背景に、非武装地帯の北朝鮮軍兵兵士らが危険をかえりみずW杯中継を聞くことから巻き起こるストーリーを描く。偶然出会った韓国と北朝鮮の兵士らは、試合を一緒に見ながら、韓国チームがゴールを入れるたびに抱き合い「わが民族!」と叫ぶ。

 北朝鮮軍の分隊長を演じたイ・ソンジェは、北朝鮮なまりの演技が最も難しかったと振り返った。最近脱北した人に録音してもらったものを聞き、撮影現場で指導も受けた。方言での演技は初めてのため、これが最大の宿題だったという。また、普通の方言ならばアドリブも入れられたと思うが今回はそうもいかず、忠実に脚本のまま演じるしかなかったのが少し残念だったと話した。

 イ・ソンジェは、岩壁を登るように撮る映画もあるが、今回の作品は波乗りをするように身を任せ楽しむ映画だと説明した。本人も特に悩んだりせず、物語の流れのままに撮影した。深刻で深い哲学が込められた映画ではなかったので、ただ2002年の状況を楽しんでいたと語った。

 最初に出演依頼があったときは、別のドラマの予定が入っていたため断った。しかし、断っても断っても依頼されたため、じっくり脚本を読んでみたところ、心に響くものがあり、スケジュールを調整してでもやるべきだと決心したいう。理念や分断の痛みを描く映画ではなく、W杯のとき同胞がどうしていたんだろうという楽しい想像をしながら見れば、誰でも気楽に楽しめる作品だと説明した。

 作品出演は、2008年のドラマ『大韓民国の弁護士』以来、2年ぶり。映画では2007年の『マイ・ボス・マイ・ヒーロー3』以来、3年ぶりだ。イ・ソンジェは、「空白期ではない空白期だった」と語る。実は、映画3本とドラマ2本の出演契約を結んでいたが、市場の悪化で白紙化されたという。不景気で作品への投資が減り、中間規模の映画が少なくなった。市場が「冒険しなくなった」と嘆く。

 2002年の映画『公共の敵』から、当時としては珍しかった個人トレーナーの指導を受け、鍛えているイ・ソンジェ。ウエートトレーニングも過ぎれば心の健康に良くないと気付き、3年前からは水泳や登山などに切り替えた。最近の若手俳優は体作りに熱心だが、自分が本当にやるべきことを見失わないようにと、後輩にアドバイスした。

 次回作は、チュ・ギョンジュン監督との3D(三次元)映画2本が決まっている。初めての試みなので試行錯誤はするだろうが、従来と大きく変わることなく、順調に撮影できそうだと抱負を語った。



Copyright 2010(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0