CHERRY FILTER=(聯合ニュース)
CHERRY FILTER=(聯合ニュース)
「とてもロック的だから」ではなく、「ロックにこだわりたい」という姿勢を意味するもの、4人編成ロックバンドの<CHERRY FILTER(チェリーフィルター)>が、ニューリリースした5枚目のアルバム『Rocksteric』について、こう説明した。

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「ロック」と「ヒステリック」を組み合わせ「発作的なロック」を意味するタイトルを付けるほど、今回のアルバムは1曲目から強烈だ。タフなギター、激しく叩きつけるドラム、鳥肌が立ちそうな音で爆発するボーカル。ハードコアの典型といえるサウンドが、ストレスを吹き飛ばしてくれる。

『浪漫猫』、『アヒル飛ぶ』など、これまでのヒット曲のようなかわいらしさも捨てた。従来のアルバムもロック色が強かったものの、こうした曲が目立ちバンドのカラーとして固まってしまったと、悔しい思いを語る。アンダーグラウンドのバンドの面々から、変わってしまったと指をさされたこともあるという。

今回のアルバムはロックを根幹にパンク、テクノ、ポップなどを組み合わせ、ジャンルの限界を広げた。準備段階では、『浪漫猫』の亜流を歌うか、一歩前進した姿を見せるか、悩んだという。

ボーカルのチョ・ユジンは、アルバムをリリースした後で恥ずかいと感じたり後悔したくなかったと話す。「うまくできて当たり前で、失敗すると大変なことになる。深く考えざるを得ませんでした」と笑った。

話は自然と、ロックのアイデンティティーに関する悩みに流れた。ドラムのソン・サンヒョクが「ロックは原始的な音を出す人の純粋なエネルギー」だと意味付けすると、チョ・ユジンが「ロックは生まれが反抗的で創造的、ほかのジャンルに比べ音がストレートで、生きている。音楽的な部分では、サウンドにボーカルと同じくらいの存在感があるんです」と掘り込んでいく。アルバムには、生きた楽器の演奏を盛り込めるよう努力した。

そう考えるとシングル、ミニアルバムでは物足りなく、アルバム市場に逆行するフルアルバムを制作するに至った。ベースのヨン・ユングンは「現実に妥協し適当な品質のデジタルシングルをリリースするより、いいサウンドのアルバムを制作しようと。聞く楽しみを与えられるアルバムを作りたかった」と説明した。

話を聞いていると、メンバー各人が持つ音楽に対する主観の共通点がはっきり見て取れた。1997年にインディーズデビューして以来、12年間バンドが続いている秘訣だ。実は音楽を専門にしようと集まったメンバーではないと、チョ・ユジンは打ち明ける。まともに演奏できるメンバーもいなかった。実力がないもの同士、趣味、遊びで楽しもうとバンドを結成したのだという。
 
ギターのチョン・ウジンは、ファーストアルバムを出したことでプロを意識するようになり、確実な自分たちの未来として認めるようになったと振り返る。それでも、「ベンツに乗り広い家に住むために音楽をしていたら疲れてしまう。音楽はぼくたちにとって、今も原始的な遊びなんです」
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