「これは実話なんだけど…」ついつい耳を傾けてしまう言葉だ。
実話をもとにしたストーリーは、それだけで話題性をもち、観客たちを強く惹きつける。

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韓国映画界は、実話をもとにしたシナリオが与えてくれる“甘い蜜の味”をすでに知っている。
最悪の低迷期を経験したという2007年の興行2位と3位に輝いた映画は、『光州5・18』と『あいつの声』だった。映画『シルミド』、『マラソン』、『友へ チング』も実話から出発している。

今年も同じ傾向だといえる。全国観客400万人を突破した映画『追撃者』と『私たちの生涯最高の瞬間』は、すべて実話をもとにしている。
『追撃者』は、“ユ・ヨンチョル連続殺人事件”をモチーフにした作品だ。
『私たちの生涯最高の瞬間』は、去る2004年のアテネオリンピックでの女子ハンドボール選手たちの感動的なエピソードを込めている。

公開を控えている映画、『GP506』もまた、実話をモチーフにしているとして話題を集めている。『GP506』はDMZ内の最前方境界警戒所“GP”で起きる疑惑の抹殺事件を扱っている。
『GP506』は、去る2005年世間を驚かせた、別名“キム・イルビョン事件”を映画化したわけではない。

コン・スチャン監督は「“キム・イルビョン事件”とは関係ない。しかし、資料を収集したり、実際に“GP”で起きた事件たちは参考にした。“キム・イルビョン事件”は、マスコミを通じて知れわたりイシュー化されたものだ。“GP”員全員が抹殺された事件もいくつかあった」語った。

こうしてみると、実話をもとにした映画は、絶えずイシューを作り出せるという点で、マーケティングに有利だ。

その代表的な例が、『私たちの生涯最高の瞬間』だ。この映画は、2004年アテネオリンピックで、実際にプレーした選手たちが一緒に観覧し、ちょうど2008年北京オリンピックハンドボールの再競技が行われたことにより、映画の興行にさらに拍車がかかった。

『私たちの生涯最高の瞬間』のある関係者は、「イシューが、映画の興行に直結するわけではないが、事実と映画がかみ合わさって、観客たちの感情移入を極大化させることはできた」と語った。

制作陣もまた、実話に基づいてつくった点を隠さず、積極的にマーケティングに活用している。制作陣は最近、“GP”出身男性たちを対象に、試写会を行った。“GP”で兵役生活を送った、このような人たちの、インターネット同好会も活性化され、映画に対する関心が高まっている。実話の中の主人公たちが、直間接的に映画広報の伝道師になっているというわけだ。

ある関係者は「小説、伝記、インターネット漫画のように、実話もまた、映画の重要素材となっている。一種のトレンドのように、最近では実話をもとにした映画が脚光を浴びている」と語った。
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