カラム(KARAM)
カラム(KARAM)
ことし6月にソロとして初のシングル「Rise Up」をリリースし、7月にはミュージカル「GRIEF7」、8月には舞台「マイ・バケットリスト」で変幻自在に多彩なキャラクターを好演するなど、歌手、俳優として大活躍中のカラム(KARAM)。

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 10月8日(月・祝)にミュージカルの打ち上げファンミーティングを開催したのに続き、10月9日(火)には東京・シダックスカルチャーホールにて、「カラム アコースティック LIVE &トーク」を2公演開催した。

 今回は生バンドを従えての臨場感あふれるライブとあって、ダンス封印で、思い入れのあるJ-POPのカバー曲を中心に、男性ボーカリストの曲はもちろん、女性ボーカリストの曲まで、曲によって歌唱法を変えながら、高い歌唱力を存分に発揮し、得意の日本語トークでもファンとコミュニケーションを図りながら、笑いと感動を届けた。

 この日の昼公演は、「スキマスイッチ」の「全力少年」、「君の話」を熱唱し、オープニングを華々しく飾ったカラム。「きょうカラムのLIVE &トークにお越しいただき、ありがとうございます!」とあいさつすると、1曲目に「全力少年」を選曲した理由を語り始めた。この曲は、舞台「MAGIC×MAGIC」でインジュンが劇中、歌っていたもので、インジュンに「今度ライブをするから歌っていい?」と聞いたら、「イヤだよ。自分がアピールできる曲なのに、なんでカラムが歌うんだよ」と断られたのだとか。だから、「すごい寂しいこと言うね~」と言ったきり、インジュンには内緒で歌ったというカラム。「インジュンのSNSに、“カラムが『全力少年』歌ってました”って自慢していいですよ。先に歌っちゃったからね。あいつ全部歌ってないですから。こっちはフルで歌いましたから、勝ちです(笑)」とイタズラな表情を見せた。

 そして、型にハマったことはしたくないと、普通はライブ終盤に行われるバンド紹介を先に行い、ギター、カホン、キーボードを担当する3人に、カラムがインタビューをしながら、アットホームな雰囲気を演出。客席にいるファン、スタッフも含め、「この会場にいる全員で、楽しく昼公演を過ごしたいです」とし、「皆さんと作っていくLIVE &トーク、始まります~」と本格的にライブの幕を開けた。

 次は、「昭和の曲が好きだし、歌い方も昭和っぽい」と話すカラムが、「君を忘れない」、「なごり雪」を優しく甘い声で、伸びやかに歌い上げ、ファンもうっとり聴き入った。このような昭和的な曲が好きになったのは、韓国のシンガーソングライター、故キム・グァンソク氏の影響があるそうで、好きな曲として「三十歳の頃に」を挙げたカラム。「30歳になったカラムはいったいどういう姿になっているのか、個人的に楽しみ。年を取るのは嫌いじゃない。むしろ、一番楽しみにしているのは40代。僕が思う男性の魅力の絶好調は40代だと思っているので、早く40代になって、また皆さんの前で、そのときの考えとかを話しながら歌ったりしたいです」と明かした。

 そして、次はテンポ感よく、楽しんでほしいと会場の雰囲気を変え、好きな曲だというユンナの「ほうき星」に続き、back numberの「瞬き」を高音をキレイに出しながら切なく、力強く歌い、ファンの心を震わせた。

 トーク中、イスに座りながら、両足をブラブラさせるカラムに「可愛い~」という声が飛ぶと、「これ可愛いの?マジで?じゃあ、もっとやってあげるよ」と茶目っ気たっぷりに足をブラブラさせ、ファンサービスにも余念がないカラム。次は、「韓国語の曲で、歌詞の内容を聞き取れないと思いますが、言葉が通じなくても、人の感情はつながっているものだから、たっぷり感情を込めて歌います」とイ・ムンセの「口笛」を熱唱した。

 そして、口笛というと、父親を思い出すというカラム。「お父さんが亡くなってから6年経ちますけど、すごい上手かったお父さんの口笛、たまにまた聞きたいなと思うし、口笛のことを思い出すと、懐かしいなと思うこともあるし、切なく悲しくなることもあるんですけど、僕にとっては大切な思い出なので、今回いろんな思いを込めて、『口笛』をセットリストに入れました」と語った。

 そんな中、客席でファンがつぶやいているのをキャッチしたカラムは、「言いたいことがあったら、手を挙げて言っていいよ。きょう気楽にやろうと思ってるから」とファンとのコミュニケーションを大事にし、ファンの声に耳を傾けた。ファンから「私のいまの気持ちに響く歌詞ばっかりだったから、涙が止まらない。だから、来てよかった」と言われたカラムは「ありがとうございます。こういうことを聞くと、いい影響を受けて、また次から頑張れるんだよね」と笑顔を見せた。

 さらに、カラムの日本語が上手いと感じるときはいつか、という話になり、ファンから「お父さんのことを“おやじ”と言うとき」と言われたカラムは、「そしたら、おやじの話をしてもいいですか?」と父親の話を始めた。

 「僕の中では、世界で一番強いヒーローでした」と父親との大切な思い出を懐かしそうに語り、「おやじが亡くなる3か月前から、思い出作りをしましたけど、人ってなくなる前、急いで何かを教えてあげようって感覚になるんですかね。いろんなことをしゃべって、そのときに聞いたもの、教えてもらったものをいまでも大切にしています。本当にもう少しだけ生きてくれていたら、って思うこともあるんだけど、おやじのおかげで、家族の大切さをもっと知りました。亡くなってから、その大事さが分かるんだけど、そのときは遅いから、皆さんも自分の家族をいま、少しでも大切にしてほしいな。これは経験者としての話です」と伝え、会場が感動的な雰囲気に包まれていると、急に「話長くなっちゃったな~」と時間を気にし始めたカラム。

 すでに30分オーバーしていることを知ると、この後すぐ、舞台「あなたもきっと経験する恋の話」の制作発表会が控えていたため、「やっべぇ。ヤバイね(苦笑)。じゃあ、聴いて」と気持ちを切り替え、初めて聴いたとき、歌いやすい曲だと思ったという韓国ドラマ「先にキスからしましょうか」のOSTとして話題になったポール・キムの「Every day, Every Moment」を披露した。

 続けて、「僕らしく歌いたいです」とアニメ「犬夜叉」のエンディングテーマにもなったBoAの「Every Heart -ミンナノキモチ-」を歌った後、「僕たちも糸みたいにつながっている。結べば結ぶほど、そのつながりが固くなって、切れなくなっていく。そういう強い絆になるので、僕たち一人ひとりが糸だと思って、太いひもになっていく瞬間をありがたく思いながら、準備しました」と名曲「糸」を情感たっぷりに熱唱。最後は、カラムのソロ1stシングルのカップリング曲「I‘m Sorry」で本編を締めくくった。

 アンコールでは、事前に知らせていた通り、「Rise Up」を初めてバンドと共にアコースティックver.で披露。オリジナルとはまた違う味わいながら、パワフルさはそのままに、ファンも一緒に歌うなど、会場が一体となって盛り上がった。

 「むちゃくちゃ楽しいね~」と充実した表情を浮かべるカラムは、最後の曲紹介へ。「今回は1つずつ曲に関して、意味を持たせて、皆さんに聴かせたくて、準備しました。世界が終わるまで、ずっと僕と一緒に歩いていきましょう、という意気込みを込めて、力強く歌いたいです」とし、ラストの曲として選曲したのは、アニメ「SLAM DUNK」のエンディング「世界が終わるまでは」。

 「死ぬまでじゃないですよ。世界が終わるまで。ちょっと悲しくなっちゃうかもしれないけど、僕も含めて、誰かが死んでしまっても、世界は終わっていなから。僕は死んでも、魂の世界、魂の存在を信じているので、世界が終わるまで、僕たちはさっきの糸みたいに、くっついて、くっついて、ずっと永遠に、この絆を大切に思ってほしいです」と力を込めると、「世界が終わるまでは」を熱く歌い上げ、その姿にファンも胸を打たれた。

 カラムは「きょうは本当にみんなありがとう!」と叫ぶと、10月10日にオープンした日本オフィシャルファンクラブ「RamuChu」のポーズ(Chuのところで、投げキスのように手を斜めに上げる)をファンと一緒にコールしながらやり、最後は楽しい雰囲気のまま幕を閉じた。

 今回の公演では、メッセージ性を込めたセットリストと、本音トークでファンとしっかり向き合ったカラム。その磨き上げた表現力で、次は11月の舞台「MIRRORION」でどんな姿を見せてくれるのか、ますます期待される。



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