<Wコラム>お葬式部隊、あなたは本当に「韓国」を知っている?(参考画像/画像提供:news1)
<Wコラム>お葬式部隊、あなたは本当に「韓国」を知っている?(参考画像/画像提供:news1)
弔問客を食事やお酒でもてなすのは日本も韓国も同じですが、日本は大体葬儀が終わった後共に飲食するのが一般的で、短時間に集中して行い簡潔です。片付けも手間がかかりません。

 韓国では弔問客が来たその都度もてなしますので手間暇がかかります。前の客の食べ残し、器、テーブルを片付け、新たに料理を準備しなければなりません。

 ですが手間暇かかるところを確実にスピーディーにお客に対応する様を見てさすが「パリパリ」の国だと自分の国でありながら感心しました。その秘密はさすが韓国ならではの機能的なシステムでした。

 韓国の大企業は社員の家族に不幸があると総務部(最近は経営支援チームとも言われる)が迅速に動きます。

 不幸にあった当人(社員)は何をどうしていいやらわからないものですが、訓練された彼らはいち早く葬儀場に赴き必要な物を手配してスムーズに事を運びます。特に目を見張るのが葬儀場で必要な備品一式を届けることです。会社の名前が入っているダンボール箱には芳名録一冊、皿(大)五百枚、(中)五百枚、(小)二百枚、スリッパ五足、(黒)ネクタイ三本、テーブルクロス(ビニール製、使い捨て)百枚、ビニールの手袋百対、スプーン三百個、箸立百個、手袋(白)十対が入っています。

 会社によっては多少内容が違いますが、ロウソク、線香が入ってるものもあります。

 どうですか!至れり尽くせりでしょう。会社から職員や物が来て必要なこと、物を全てこなしてしまうのですから……。

 日頃会社に不満がある人でもここまで神経を遣ってくれたら会社に忠誠を尽くさざるを得ないでしょう。自然と会社に対する共同体意識が芽生えることでしょう。

 会社にとってもかかった費用は厚生福利費として落とせますし、それぞれの備品には会社のネームが印刷されていますので宣伝にもなりますので損はないわけです。
 

文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)

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