“彼”は疲れているようだった。理由を尋ねると前日の夜、彼のマネージャーが運動をしている最中に、足の甲にバーベルを落としてしまい、応急室に連れて行ったという。その後眠れず、明け方6時になってようやく眠りについたと伝えた。質問を投げると、数秒間考えた後にゆっくりと答える。デニムにニットを着たシンプルな格好。浅黒い肌はツヤツヤしている。“彼”とは、俳優キム・レウォンだ。

ホ・イジェ の最新ニュースまとめ

7日、ソウル・鍾路区三清洞(チョンノク・サムチョンドン)のカフェで、彼に会った。“狂った犬”と呼ばれた荒々しい男が、“ひまわり食堂”の母娘に出逢い、本当の家族になっていく映画『ひまわり』で主人公オ・テシク役を演じた。

-最近、貯蓄賞を受賞しましたが…
「ふふふ、お金を使うことが特にありません。お金を稼いだら家に生活費を送って、妹の学費を送って、僕の生活費はほとんどかかりません。かといって“ケチ”ではないですよ。食事に30万ウォンくらい使ったりもしますよ?ただ、意味もなく何百万ウォンの服とかは買わないです。韓国の芸能人の中で、僕が一番服の数が少ないはずです。友達が服を持っていこうとして“着るものがない”とぼやいています」

-前作『Mr.ソクラテス』に続き、またアクション作品。それも代役なしのアクションだとか…
「アクションは本当に嫌いです。今回が最後。ワイヤーパイプにスポンジを挟んで殴るんだけど、下手すれば気絶します。後頭部をそれで殴られるシーンがあるんですが、実際によろけました。ご覧になれば“お、苦労したんだね”と思いますよ。でもアクションは予告編に出たのが全部です。全体的には家族のストーリーです」

-オ・テシクという人物は“酒を飲むと犬”だと表現されているが…
「オ・テシクは表現する方法がなく、ずっと自分を殺して生きてきた人物です。こらえていたものが、酒を飲むと出てくるんです。僕ですか?そんな事情を知らない人には、こんな話はできないんじゃないですか?もちろん“犬”にはならないけど、酒を飲むと少し変わります。僕は1人暮らしを始めて14年です。(キム・レウォンの故郷は江陵)気づかなかったけど…今考えてみると、とても寂しかったかもしれないですね」
(まだ食事をとっていなかったという彼は、広報代行会社のスタッフが差し出すサンドイッチを受け取り、戸惑った後、記者が「食べながらでもかまわない」と言うと「あ、そうしてもいいですか」と、申し訳なさそうに記者にも勧めた)

-映画のために全身に刺青を描いたとか…
「エアブラシで描くのに、1回20時間程度かかります。それを5~6回やりました。最初は本を読んだり寝たりしていたけど、後になってあまりに暇だったので、僕が他のスタッフの体に描いてあげました」

-家族ではない人達が本当の家族になる話ですね。感じたことが多いようですが…
「(目を大きく開いて)今回は、本当に新しく感じました。僕は1人で暮らしながら、数多くの選択の瞬間、家族にあまり相談をしなかったんです。僕はこれまで、何でも家族と一緒にやることが幸せだということを、知らなかったみたいです」

-映画で共演したキム・ヘスク、ホ・イジェとの撮影はどうだったか
「キム・ヘスクさんのことは、今も“オモニ(お母さん)”と呼びます。僕は他人にはあまり自分のことを打ち明けない方だけど…最初から縁があったみたいです。イジェはかわいいですね。“オッパ、私ね、私ね”と言ってきて…」

-どうしてそんなに中年ファンが多いのでしょうか。記憶に残っているファンは?
「どうしてでしょう?僕も不思議です。本当にほとんどが中年の方です。僕が母性本能を刺激するんでしょうかね?ある日本の中年女性は本当にお金持ちらしく、僕が日本に行く前日には韓国に来て、同じ飛行機の横の席を取っていながらも、一言も話さずにブランドの服や時計をプレゼントしてくれます。他の方は“一生使って”とキャッシュカードを渡してきたり… 本当に“ゾッ”としますね。受け取らないとその次にはギフトカード。気持ちはわかるんですが、う~ん、ちょっと…」


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