朴永石会長=4日、ソウル(聯合ニュース)
朴永石会長=4日、ソウル(聯合ニュース)
韓流ブームの先駆けとなったドラマ「冬のソナタ」を制作したパンエンターテインメントの朴永石(パク・ヨンソク)会長が、このほど聯合ニュースのインタビューに応じ、韓国の視聴者、さらには日本など海外の視聴者を魅了する韓国ドラマの登場に強い期待を示した。

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 2002年に制作された「冬ソナ」は、韓国だけでなく日本列島もブームに巻き込んだ。韓日国交正常化50周年を迎え、日本との交流に大きな役割を果たした大衆文化を振り返る際、冬ソナの存在は欠かせない。

 冬ソナ以前、大衆文化は日本から韓国への一方通行だった。韓国は日本の大衆文化の流入を閉ざしていたが、日本の歌謡曲やドラマ、アニメーションはひそかに韓国の若者の間で人気を得ていた。しかし、冬ソナが日本上陸を果たし大きな反響を呼んだことで、韓流ブームが始まった。冬ソナを基点に韓日間の大衆文化交流が変化したといっても差し支えない。

 冬ソナ制作から13年になるが、朴氏は当時を振り返るたび、特に日本で韓国ドラマがヒットしたことを思うたびに感動を新たにする。

 日本では2003年にNHKのBSチャンネル、翌年にNHKの地上波で放送され、爆発的な人気を集めた。オリジナルサウンドトラックCDは200万枚、ドラマDVDは45万セットを売り上げたという。ドラマは何度も再放送され、主要ロケ地の江原道・春川や南怡島には日本人観光客が押しかけた。ペ・ヨンジュンは「ヨン様」、チェ・ジウは「ジウ姫」として韓流スターの頂点に駆け上がった。

 韓国のシンクタンクは2004年の経済効果(推定)を、観光収入8400億ウォン(現在のレートで約930億円)、ペ・ヨンジュンの写真集200億ウォン、カレンダー100億ウォンなど、総額約3兆ウォンと分析する。

 日本でのヒットの秘訣(ひけつ)を問われることも多い朴氏だが、「日本で成功したノウハウなど、そんなものはない。ただ、国内で通用するドラマを作ろうしただけ」と話す。

 新ドラマは通常、放送局でだけ予告編を流す。しかし当時、他局が人気ドラマを放送中ということもあり、パンエンターテインメントは冬ソナのミュージックビデオを制作しケーブルチャンネルで流したり新聞やバスでドラマの宣伝をしたりと、異例のマーケティングを展開した。何よりも同ドラマは、俳優ペ・ヨンジュンと女優チェ・ジウ演じる主人公が織り成す純愛、美しく印象的な音楽と映像、個性的なファッションなどが視聴者を引き付けた。

 朴氏は当初、ドラマそのものよりもサントラCDの売り上げに期待していた。本人は元歌手で、多数の歌手のCDを制作してきた。パンエンターテインメントには歌手PSY(サイ)も所属していた。ところが、ドラマは大ヒットし、20億ウォンの投資に対し10倍以上の収益を得た。同社はこれを機にドラマ制作を本格化、「夏の香り」や「華麗なる遺産」「太陽を抱く月」などヒットドラマを数多く送り出した。2006年には新興企業向け市場のコスダックへの上場を果たした。

 一方、朴氏は最近の韓国ドラマに苦言を呈する。韓流スターの人気に便乗し、内容的には不十分なドラマが少なくない。韓日関係がぎくしゃくするなど政治的な部分も確かに打撃にはなったが、ドラマ自体の競争力が低下したのも事実だという。「韓国を無視し日本だけを狙ったドラマは、絶対に成功できない。韓国で成功させてから海外を見据えなければ」「国内の視聴者に愛される作品をつくるよう努力すべきだ」と繰り返した。

 日本市場でもまだ勝算はあるとみている。朴氏は「政治と文化は根本的に異なる。政界が乗り出しても、文化の自然な流れを阻むことはできない」とし、良いコンテンツを作ることが重要だとした。

 また、朴氏は機が熟したと判断し、先ごろ冬ソナ続編の制作計画を明らかにした。「国内はもちろん、日本と中国の視聴者もつかむ『冬ソナ2』を作る」と意気込む。続編に限らず、冬ソナを超える作品が多数登場することにも期待を示した。


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