イ・ジョンソク
イ・ジョンソク
ドラマや映画の顔になる主演級の男性俳優の平均年齢が最近、かなり低くなった。ブラウン管のイ・ジョンソクからスクリーンのキム・スヒョンまで、20代俳優の全盛時代を迎えている。

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 ドラマで活躍する30代俳優層が相対的に薄いせいでもあるが、モバイル媒体の発達に伴い、視聴者が俳優を受け入れる方式自体が変化したためだ、という分析も出ている。

 「アイドル歌手出身の俳優」とは異なる「アイドル俳優」の時代が来たということだ。

 連日、し烈な視聴率争いを繰り広げている地上波3社のドラマ作品の中で、最近、同時間帯1位を記録したドラマの主演俳優の年齢を調べてみると「あなたの声が聞こえる」のイ・ジョンソク(1989年/以下、生まれた年)、「九家の書」のイ・スンギ(1987年)、「7級公務員」のチュウォン(1987年)、「オ・ジャリョンが行く」のイ・ジャンウ(1986年)など、ほとんどが20代だ。

 以前の作品では、助演級だったイ・ジョンソクとチュウォンは先ごろドラマで一気に主役級に跳ね上がり、視聴者の視線を集めた。また、彼らについてアイドル歌手以上の“ファン”まで形成された。

 イ・スンギとイ・ジャンウは比較的長い演技の経歴で、すでに前作で主演を務めたこともある。しかし、最近大人気を得たドラマで話を主導的に導いていく役を担った、という点は注目に値する。

 この流れは、映画界でも大きく変わらない。昨年末興行突風を巻き起こした「私のオオカミ少年」のソン・ジュンギ(1985年)と観客700万人突破を目前にした「密かに偉大に」のキム・スヒョン(1988年)もすべて20代を代表する俳優だ。

 既にブラウン管とスクリーンで愛された男性スターらの大部分が30~40代や若くても20代後半だった点を考慮すれば、最近の20代前半から半ばの男性俳優の躍進は目を引く。

 また、主人公として劇を導いていくどっしりとした中年演技者の姿も過去に比べて、見られない状況だ。

 このように20代の俳優が映像コンテンツの前面に出て、熱狂的な愛を受けるのは視聴者が“俳優”を受け入れて、関連コンテンツを消費する方式の変化と関係があるという分析が出ている。

 視聴者が俳優に望むことが従来、見守りながら楽しむことができる「演技力」と「見た目」だったならば、今は積極的なコンテンツ消費を引き出す全体的な「魅力」なのだ。

 チョン・ドクヒョン大衆文化評論家は「最近の視聴者は、俳優たちから優れた演技力よりは活力、ファンシーさ、初々しさを望む傾向がある」とし「通常、アイドル歌手に対して“実力”より“魅力”を問うが、このような状態が演技分野にも適用されている」と分析した。

 続けて「このような傾向は、ドラマや映画を消費する方式の変化とも関係がある」とし「テレビで本放送を見れず、モバイルやインターネットでドラマを視聴する年齢の視聴者が増え、年齢とメディアの性格上、コンテンツを積極的に消費する傾向が強くなる」と説明した。

 また、20代俳優の躍進には放送や映画の核だった30代男性俳優の層が以前より薄くなった状況も影響を及ぼした。

 現在、活発な作品活動を広げている30代俳優にはドラマ「その冬、風が吹く」のチョ・インソン(1981年)と映画「ベルリン」のハ・ジョンウ(1978年)をはじめ、パク・ヘイル(1977年)、チャ・テヒョン(1976年)、リュ・スンボム(1980年)、イ・ソンギュン(1975年)、ソ・ジソブ(1977年)などがいる。

 しかし彼らは、主に映画で活動しており、視聴者との接点が限られている。ここに軍除隊して復帰した30代前半のスターカン・ドンウォン(1981年)とヒョンビン(1982年)がいるが、まだ本格的に活動していない。

 これによって、20代俳優の“黄金期”はしばらく続くものと見られる。

 チョン・ドクヒョン評論家は「アイドル俳優を前面に打ち出す戦略の活用が、今後さらに増えるものと見られる」とし「すでにケーブル放送局を中心に若い視聴者の確保に最適化された作品が相次いで出てきている」と強調した。

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