ペ・ヨンジュン(提供:OSEN)
ペ・ヨンジュン(提供:OSEN)
■あの日の感動を思い出す
 思い起こせば、12年前のこの時期に、桜と同じくらい大いなるパワーを日本にもたらしてくれた「ペ・ヨンジュンの初来日」(2004年4月3日)という歴史的な出来事がありました。

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 もうすでに、“懐かしい”という言葉で表現するのがふさわしいほど、年月が過ぎ去ってしまいましたね。

 韓流好きな私でさえも、その歴史的な出来事を毎年この時期に思い出しているわけではありません。

 もはや、思い出さないことのほうが多いほどです。それほど、日々新しい情報がいやおうなしに入ってきて、多くのことに関心が向きます。

 そして、韓流文化の楽しみ方も変貌を遂げ、今や、休日の新大久保では中高生の姿を多く見かけるようになりました。

 当時、まだ幼稚園にも通っていなかったような女の子たちが、「防弾少年団」などの歌をいとも簡単に韓国語で口ずさんでいる姿を見ると、時代の変遷を感じずにはいられません。

■自然に韓流に馴染んでいる
 こうやって次世代の人たちが、韓流文化を愛してくれることは、とてもうれしいことです。

 彼女らの中には、私たちがあの頃感じていたようなカルチャーショック的な要素は何一つなく、ジャニーズのファンになるのと同じ感覚で、K-POPアイドルを好きになったのでしょう。

 それほど韓流が日本に根付き、あまりにも自然に馴染んでいることは、韓流を愛する者としてこの上なく喜ばしいことです。

 もはや、韓流などという言葉さえ彼女たちは使いませんし、その言葉さえもが時代に合っていないようにも感じます。

 こうして若い人たちが自然に韓国の歌や文化を好きになり、隣国と心を繋いでいってくれたら、こんなにうれしいことはありません。

 国と国が繋がることが難しくても、人と人は容易に繋がれるはずですから。

 最近、BSで『冬のソナタ』が放送されているのを偶然知りました。

 テレビからあの懐かしいRyuさんの歌声が聴こえてきて、思わず手が止まります。

■こんなにも夢中になれるものがあった
 何度も『冬のソナタ』を見たはずなのに、思わず見入ってしまう義理堅い私。

 初めて見た頃に比べて、不思議なくらい韓国語が聞き取れていたりして、「私もちょっとは進化しているじゃない」と妙に嬉しくなりました。

 そして、あの頃の自分を思い出して、不思議な感覚が襲います。

 無我夢中でスターを追いかけたり、韓国語を習ったり、パソコンを習得したり、多くの友達ができて、自分の周りのさまざまなことが変わりました。

 そんな方々もさぞかし多いことでしょう。

 30代だった方は40代に、50代だった方は60代にと、年齢も重ね、周りも変わっていきましたよね。

 体力も多少衰えて、少々萎えてしまう日もあるかもしれませんが、あの時があったからこそ、今の自分があるような気がしませんか?

 世の中に、こんなに夢中にさせてくれるものがあるのだと体感させてくれた12年前のあの春の日を満開の桜を見ながら思い出しました。

 ありがとう、今までも。

 そして、これからも。

 どうか、四月の雪など降らず、このまま暖かくなりますように。(コラム作成時は4月)

文=朋 道佳(とも みちか)
(ロコレ提供)


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