会談する李大統領(右)と朴槿恵氏=2日、ソウル(聯合ニュース)
会談する李大統領(右)と朴槿恵氏=2日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国与党セヌリ党の大統領候補に指名された朴槿恵(パク・クンヘ)氏は2日、青瓦台(大統領府)で1時間40分にわたり、李明博(イ・ミョンバク)大統領と単独会談した。二人の会談は8か月ぶり。

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 同党の李相逸(イ・サンイル)報道官によると、李大統領と朴氏は▼性暴力など国民安全問題▼台風被害の対策▼民間経済――などを中心に会談を行った。
 特に朴氏は先ごろ発生した小学生への性暴力事件に言及し、「国家の存在理由は国民の生命と安全を守ることが最も基本」と指摘。官民合同で「特別安全確立期間」を定め、犯罪予防と対策を講じるべきだと大統領に提案した。大統領も提案に共感を示したという。
 台風被害対策と関連しては、「政府が水害復旧支援に向けさまざまな対策を講じているが、大きな被害を被ったにもかかわらず、政府が定めた基準を満たせず、補償を受けられないケースがある」と説明し、対応を求めた。
 また、民間経済問題についても養育手当の拡大など特別対策に乗り出すよう要請した。
 一方、今回の会談で「不便な関係」にあった両氏の関係が回復に向かうとの観測も出ている。今年初めに李大統領の側近の不正問題が相次ぎ、朴氏は大統領に苦言を呈するなど一線を画してきた。ただ、李大統領は任期末の円満な国政運営のため、与党との協力を強調してきた。
 これまで韓国の大統領は任期末に政治的な理由で離党したという共通点を持つ。しかし、今回の会談を受け、李大統領は1987年の直接選挙導入後、党籍を維持したまま任期を終える初めての大統領になるとの見方が浮上している。
 大統領選をわずか3か月前に控え、現職大統領と与党大統領候補が会談したのも極めて異例で、今後政府と与党が協力を強化する可能性が高まったと言えそうだ。

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