韓国の消費者心理指数の推移を表すグラフ(画像提供:wowkorea)
韓国の消費者心理指数の推移を表すグラフ(画像提供:wowkorea)
韓国銀行が22日に発表した「11月消費者動向調査結果」によると、今月の韓国の消費者心理指数(CCSI)は86.5と、7月の(86.0)水準まで下落した。10月に続いて2か月連続の下落となった。5%台の高い物価上昇率が続く中で、景気鈍化の懸念が大きくなったことも影響している。特に住宅価格展望指数は3ポイント下落した61と、史上最小値を記録した。

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今回の調査は8日から15日の間に、韓国全国の2500世帯を対象に調査し、2397世帯の回答をもとに作成された。消費者心理指数は経済状況に対する消費者心理を総合的に表したもので、2003~2021年の長期的な平均値を100とし、この数値より大きければ楽観的、小さければ悲観的と判断する。

消費者心理指数は5月に102.6を記録した後、今月まで6か月連続で100を下回っている。今年7月に86.0まで下がった後、8月(88.8)と9月(91.4)は2か月連続で上昇したが、10月から再び2か月連続して下落している。国内消費者物価指数上昇率が7月をピークに減少に転じたが、依然として5%台の高物価を維持する中で、米国連邦準備制度(Fed)と韓国銀行の通貨緊縮基調が続き、景気鈍化に対する懸念が拡大した影響とみられている。

今月の消費者心理指数を構成する6つの項目のうち、現在の生活状況CSIを除いた5つのCSIの寄与度が全て下落した。生活状況展望CSIの寄与度は前月比0.5ポイント下落した。家計収入展望CSIと消費支出展望CSIの寄与度も前月に比べそれぞれ0.4ポイントと1ポイント下がった。現在の景気判断CSIと今後の景気展望CSIの寄与度はそれぞれ0.1ポイントと0.3ポイントずつ下落した。

韓国銀行経済統計局統計調査課のファン・ヒジン課長は「高い物価上昇率が続く中で、輸出不振など景気鈍化に対する懸念が持続し、消費者心理指数が下落した」と説明している。

特に、住宅価格展望CSIは61と前月に比べ3ポイント下落した。マンション売買価格の下落と購入心理の萎縮が続く中で市場金利が上昇し、7か月連続で下落し、史上最低値を更新した。就業機会展望CSIは前月に比べ4ポイント下落した66を記録した。これは雇用指標そのものは良好だが、景気展望に対する不確実性が大きくなったことによる影響とみられる。賃金水準展望は前月に比べ1ポイント下落した113を記録し、ことし3月の水準に下落した。

主要国の中央銀行の基準金利の引き上げペースが遅くなることが予測されているが、期間がさらに長く続く可能性があるという予想に金利水準展望CSIも前月に比べ151と1ポイント上昇した。韓国銀行が初のビッグステップ(基準金利0.5%引き上げ)を断行した7月(152)以来、最も高い水準だ。

物価に対する認識と、今後1年間の物価予想を表す期待インフレは小幅ながら全て下落した。今月の物価認識は5.1%、期待インフレ率は4.2%で、前月に比べそれぞれ0.1%ずつ下落した。1年後に物価が6%以上上がると予測した人の割合は前の月に比べて1.9%も下がった。

ファン・ヒジン課長は「公共料金や外食、加工食品の価格は上昇傾向が続いているが、石油類や農畜水産物が10月より安定するとみられ、小幅ではあるが下落したものとみられる」と説明した。

実際、国際原油価格は最近になって景気減速への懸念拡大などにより下落している。韓国石油公社石油情報センター(PISC)が発表した「11月第3週週間国際原油価格動向」によると、ブレント原油の平均価格は前の週に比べ1バレルあたり2.71ドル下落した92.41ドルを記録し、米国テキサス産原油(WTI)は前の週に比べ1バレルあたり3.39ドル下落した85ドルを記録した。ドバイ原油は前の週に比べ1バレルあたり2.38ドル安の88.28ドルとなった。
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