「一家心中」?…10歳の子は「児童殺害」の被害者=韓国(画像提供:wowkorea)
「一家心中」?…10歳の子は「児童殺害」の被害者=韓国(画像提供:wowkorea)
行方不明になったチョ・ユナさん(10)一家が韓国チョルラナムド(全羅南道)ワンド(莞島)沖で死亡した状態で発見され、両親の「子供殺害後の自殺」が再び繰り返された。 「死」の意味さえ知らなかった幼い子供が両親によって殺される悲劇を防がなければならないという声が上がっている。

 警察の調査結果、ユナさんの父親チョ某氏(36)は昨年ビットコインをはじめ仮想通貨10種余りに総額1億3000万ウォン(約1350万円)を投資し、2000万ウォン(約207万円)の損害を被ったことが分かった。警察は仮想通貨取引所を通じたこれらの投資以外には別途の仮想通貨取引はないと見ている。チョ氏が過去に検索したルナコインに対しても実際の投資はなかった。

 クァンジュ(光州)のある電子商店街でコンピューター部品店を運営していたユナさん家族は、保証金1500万ウォン(約156万円)で家賃35万ウォン(約3万6000円)のあるマンションに居住した。乗っていたアウディA6車両は中古リースで毎月約90万ウォン(約9万3000円)を支払っていたと推定されている。

 ユナさんの両親が2020年から金融機関から借りたお金は1億5000万ウォン(約1560万円)であることが調査された。投資損失で借金が増え、父親のチョ氏は普段知人たちに経済的困難を訴えてきたことが分かった。ユナさん一家の自宅前には各種督促状と未納告知書などが積まれていたと伝えられた。

 ユナさんの母親のイ某氏(35)も今年4〜5月、病院でパニック障害とうつ病などを理由に2回睡眠薬を処方された。 先月29日に引き揚げられたユナさん家族の車の中からは医薬品袋が発見された。

 光州の小学校に通っていたユナさんは、両親と一緒に5月19日から先月15日まで「済州島1か月生活体験」をするとして郊外体験学習を申請した。ユナさんの家族は済州島の代わりに全羅南道莞島に滞在した。予約していたシンジ(新池)面のあるペンションに5月24日から滞在した後、追加予約が不可能になると、新池面の他のペンションで28日まで滞在した後、29日に再び該当ペンションを訪れた。

 ほとんど外出せずペンションに泊まっていたユナさんの家族の姿が最後に確認されたのは、行方不明前日の5月30日深夜だった。行方不明場所付近のペンションで午後11時頃に出てくる姿が防犯カメラに捉えられたのだ。当時防犯カメラには意識のないユナさんを母親のイ氏が背負い、父親のチョ氏はそばで何かを持っていた。

 ユナさんの両親は車にユナさんを乗せた後、移動した。2時間後の31日午前1時頃、ユナさんとイ氏の携帯電話はペンション付近で消え、午前4時頃にはチョ氏の携帯電話まで消えた。

 彼らの失踪の事実は体験学習期間終了後にも連絡が取れないという学校の申告で初めて知られることになった。水中捜索に乗り出した警察は先月28日、ソンゴク(松谷)船着き場近くの海中で家族が乗っていた車を発見し、29日に車を引き揚げてユナさん一家の遺体を収容した。

 今回の事件をきっかけに、幼い子供を殺した後、自殺する親の児童虐待犯罪に対する社会的問題が浮上している。両親が幼い子供を殺害した後で自殺をする場合、過去には「一家心中(同伴自殺)」と称したが、殺害された子供の意思とは関係なく行われるという点で、現在は「児童殺害後の自殺」という言葉が使われている。
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