A氏遺族側の法定代理人であるキム・ギユン弁護士はきょう(21日)の午前、韓国のラジオ番組に出演し「われわれが先週の金曜日に公開したのが、当時A氏が乗っていた船の同僚たちの陳述調書であるが、これをみると “越北”の証拠ではなく、“越北”の捏造があったということがわかる」とし「その陳述調書をみると、『越北ではない』というのが陳述した人たちの全体的な内容であった」と語った。
つづけて「特に注目すべき点は、もし越北するのなら防水服を着なければならないのだが、A氏の部屋には防水服がそのまま置いてあった。また本人が平素『海に落ちれば3時間以内に低体温症で死亡する』というようなことを話していた」とし「このようなことから、防水服を着ずに越北したというのはつじつまが合わない」と語った。
キム弁護士は「そのようなことから同僚たちは皆『越北ではない』と陳述した。海洋警察庁が『越北だ』と発表したことから控訴までしたが、これまで拒否し続けてきた情報は結局のところ越北の証拠ではなく、むしろ越北を捏造したという証拠として出てきたのだ」と主張した。
ただ、海洋警察庁が実施したA氏の同僚の陳述の中には「借金のため破産の申請を考えていた」ということが確認されていて「同僚の多数からお金を借りていた」という主張も出ている。また一部では「A氏のギャンブルによる借金が1億ウォン(約1047万円)を超える」という主張もある。
このようなことから、A氏の遺族側は「越北ではない」という陳述に重きを置き、かつての文政府側では「越北の推定」に重きを置いたことから、双方の主張が真っ向からぶつかった状態である。
キム弁護士は「それで『青瓦台(韓国大統領府)の資料もみてみよう』としたのだが大統領記録館に保管されているため、5月25日に『その情報を見せてほしい』と情報公開請求をした状態だ」とし「6月23日までにその情報が公開されるか、あるいは非公開となるかについては、知らせるという連絡をもらっている」と語った。
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