北朝鮮軍に射殺された韓国人男性、「越北の意図、確認できず」=韓国海洋警察(画像提供:wowkorea)
北朝鮮軍に射殺された韓国人男性、「越北の意図、確認できず」=韓国海洋警察(画像提供:wowkorea)
2020年9月、ソヘ(西海)の海上で失踪し、北朝鮮軍に射殺された韓国海洋水産部(部は日本の省に相当)に勤務していた韓国人男性に関して「越北(北朝鮮に渡ること)を試みたと断定するだけの根拠がない」との捜査結果を韓国海洋警察が発表した。

 インチョン(仁川)海洋警察署は16日、メディアブリーフィングを通して2020年9月、ソヨンピョンド(小延坪島)の海上で行方不明となり、その後、北朝鮮海域で銃撃され死亡した海洋水産部・西海漁業指導管理チーム所属の公務員Aさんの「越北意図」について、「確認することができなかった」と明かした。

 海洋警察は「捜査内容を総合した結果、射殺された公務員の男性が北朝鮮海域まで移動した経緯と、越北の意図を発見することはできなかった」と説明した。

 Aさんは2020年9月21日、インチョン(仁川)オンジン(甕津)郡・小延坪島の海域に浮かんでいた漁業指導船で失踪した。その後、北朝鮮海域を漂流していたAさんは翌日(2020年9月22日)、北朝鮮軍によって銃撃され死亡した。

 海洋警察はこの日、Aさんに対する殺人被疑事件を捜査中止決定として終結した。海洋警察の関係者は「事件の発生場所が、北朝鮮海域であるという点で地理的に限界があり、被疑者である北朝鮮軍人を特定できず、これ以上の捜査は事実上、不可能である。北朝鮮軍人の殺人罪については、やむを得ず捜査中止を決定した」と明かした。

 なお、海洋警察は捜査が終結されたことに伴い、Aさんの遺族が提起した情報公開拒否処分取り消し訴訟に対する控訴を取り下げ、関連情報を早急に公開する方針だ。

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