韓国、今期は2.8%の成長、物価は4.2%上昇…KDI、金利を引き上げる必要性を指摘=韓国報道(画像提供:wowkorea)
韓国、今期は2.8%の成長、物価は4.2%上昇…KDI、金利を引き上げる必要性を指摘=韓国報道(画像提供:wowkorea)
世界的なサプライチェーンの停滞などによって対外環境が悪化し、国策研究機関である韓国開発研究院(KDI)も国内の経済成長率の展望値を2%台に下げた。しかし、59兆ウォン(約5兆9000億円)規模の第2次補正予算案が景気の下降を阻止すると予想している。今年の消費者物価は4%台で推移することが予想されており、基準金利の引き上げを通じて対応する必要があると勧告している。

KDIは18日、2022年上半期の経済展望を通じて、今年の韓国の経済成長率の展望値をこれまでの3.0%から2.8%へと0.2%ポイント下方修正した。これに先立ち国際通貨基金(IMF)は、今年の韓国経済成長率を2.5%に下方修正するなど、主要機関が政府の目標値である3.1%を下回る2%台の成長を予想している。

KDIのチョン・ギュチョル経済展望室長は「2021年11月(の経済展望)の時よりも、今年の第1四半期の民間消費の鈍化が反映され、原材料価格の上昇により輸入物価が上がり、下方修正の要因として作用した」とし、「米国、韓国の金利と市場金利が引き上げられ、対外環境が大きく悪化し、輸出に悪影響が発生した部分を反映して展望値を調整した」と述べた。

ただし、KDIは対外危険要因にもかかわらず、民間消費を中心に景気回復の勢いが続くものと予想している。韓国政府が編成した59兆ウォン台の2次補正予算案を推進した場合、成長率に及ぼす影響は0.4%ポイントになると推算した。

補正予算などを反映した今年の民間消費成長率は3.7%と予想している。

KDIのホ・ジンウク研究委員は「新型コロナ禍以降、韓国の経済成長をけん引した輸出増加傾向は徐々に鈍化し、今後の景気回復の原動力が民間消費に変わっていくだろう」と予想した。

今後、緩やかな経済回復が予想されるが、対外環境の不確実性が続いており、今後不安要素も少なくない。原材料の需給不安と世界のサプライチェーンの停滞が長期化したり、中国の景気が急速に悪化した場合、輸出を中心に韓国経済の成長が鈍化する恐れがあると懸念している。

消費者物価は今年の景気回復と国際原油価格急騰の影響で4.2%の高い上昇率を記録した後、来年には供給側の要因が次第に縮小され、2.2%の上昇にとどまると予想されている。2021年10月に3%台に上昇していた消費者物価上昇率は、今年2月までの5か月間は3%台を維持していたが、3月には再び4%台を超え、4月は4.8%まで上昇した。

物価安定のためには通貨政策の対応が求められる。期待インフレを安定させるためには、基準金利を徐々に引き上げなければならないとKDIは提言している。ただし、米国連邦準備制度(Fed)のビッグステップ(50bp)金利の引き上げに従うより、韓国経済に及ぼす影響を考慮しなければならない。ホ研究委員は「米国の攻撃的な金利引き上げを含む経済環境の変化が国内の物価と景気に及ぼす影響を勘案し、通貨政策を行わなければならない」と助言した。

KDIは、新型コロナ対応のために拡張した財政政策基調を正常化する必要があると勧告している。ホ研究員は「当分の間、景気を後押しするための財政支出の必要性は低いと判断される」と述べ、「最近の物価上昇傾向と財政状況を考慮し、財政負担に対して慎重になる必要がある」と指摘した。
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