北朝鮮がコロナウイルスの状況と関連し、不適切な薬品を使用して死に至るケースが多いと伝えた背景に関心が傾いている。コロナウイルスの医薬品とインフラの不足から、住民たちが正確な情報を得られず、自宅療養中に死亡する「二重苦」となっているものと思われる。

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労働党機関紙「労働新聞」は、15日に「伝染病伝播事態を迅速に抑制するための国家的な緊急対策の工夫」という記事で「防疫危機の発生当初から住民たちのステルスオミクロンに対する認識と理解が不足しており、治療方法をよく知らないことから薬品を不適切に使用する死者が多数を占めていることと関連し、これを早急に理解させるため様々な事業が緊急展開されている」と明らかにした。

北朝鮮は、14日午後6時、コロナウイルスと関連する累積死亡者数が42人であると発表した。42人のうち、相当数がコロナウイルスでなく、これに対応する過程で不適切な薬品を使用したためということである。

これに対し、新聞は「住民たちの中で、悪性の伝染病に対する不安を抱き、正しい指導書に基づいて治療をすれば短期間で全快できると確信を抱かせ、これに該当する治療方法と衛生についての常識を教えるため解説宣伝が積極的に展開されている」と伝えた。

これと同時に、同日付の労働新聞では「新型コロナウイルスの感染者が自宅療養する方法」を紹介した。

新聞は、まず「せきが出たらハチミツを食べよ。しかし、12か月未満の乳幼児にはハチミツを避けるべき」と伝えた。「熱が出たら、パラセタモール、イブプロフェンのような解熱剤を飲んで、息苦しい場合は、窓を開けて室内を涼しくせよ」と薦めた。

「こうして耐えて4週間を過ぎても、調子が悪く、咳をして吐血したり、気絶、皮下出血、尿量に異常などがみられたりした場合には、医師に診断してもらうため病院を訪問せよ」と伝えた。

北朝鮮の劣悪な医療インフラでは、コロナウイルスの感染が疑われる発熱者が毎日数十万人出ており、これらに対応することができず、最小4週間の自家療養を薦めるものと思われる。

労働新聞は「オミクロン株は、肺に及ぼす影響がそれ程大きくはない」とし、特に、小児には流行風邪程度の影響しか及ぼさないと住民を安心させた。また、「コーヒーを飲むな」、「睡眠をしっかりとれ」、「気持ちを楽にせよ」と勧告した。

北朝鮮がコロナウイルスに対する危険性ではなく、薬品の不適切な使用とした理由は、今の死亡原因は「科学的な治療方法の知識不足による過失」であり、当局を信じてついて行けば克服できると強調するレベルであるようだ。

キム・ジョンウン(金正恩)国務委員長は、14日に開催された党政治局協議会で「今の状況が地域間の統制不能な伝播ではなく、封鎖地域と該当単位(地域)内での伝播状況である」とし、「大部分の病経過(進行)過程が順調なところから知ることが出来るように、悪性の伝染病を十分に最短期間で克服できるという信心を持たなければならない」と伝えた。

しかし、北朝鮮が強調するように、コロナウイルスが順調に展開されるのか専門家たちは多くの疑問を呈している。14日時点で、北朝鮮が明らかにしたコロナウイルスの新規発熱者数は29万 6180人と、12日の1万 8000人余り、13日の17万 4400人と比較すると、急速に拡大している。

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