北京五輪のスキー競技場が、自然保護区域の真ん中に建設されていたことがわかった(画像提供:wowkorea)
北京五輪のスキー競技場が、自然保護区域の真ん中に建設されていたことがわかった(画像提供:wowkorea)
来月4日に開幕する北京冬季オリンピックのスキー競技場が、自然保護区域の真ん中に建設されていたことがわかった。「今回の大会は、歴史上最もエコで清潔な大会にする」と約束してきた中国だったが、このことで「結局口先だけだった」とみなされる可能性が高まった。

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CNNの報道によると、北京五輪のスキー競技が開かれる国立アルペンスキーセンターは、延慶区北西部の小海タ(しょうかいた)山岳地帯に建設された。ここは、北京市内から北方向に約90キロメートル離れた場所である。

CNNによると、このスキーセンターが建てられた地域は自然保護地域で、イヌワシやラン科の植物のような貴重な野生動物たちが生息していることから、中国政府はこれまで承認を受けた科学研究を除いては誰も近づけないようにしてきた。

しかし中国は2015年、この地域の自然保護区域の境界を改めて設定し直し、スキーセンターが建設される地域を自然保護区域から除くことで建設地を確保した。

IOC(国際オリンピック委員会)は2015年6月に発表した北京五輪評価報告書を通じて、スキー場建設地域について「保護区域のような山岳生態系の一部だ」と説明し「この地域のスキーリゾート開発が環境に及ぼす影響を制限するための緩和措置と、かなりの生態研究が必要だ」と伝えている。

中国の環境運動家の一人は中国政府に対し、自然保護区域の境界を変えたことに対する情報公開を要求したが、中国政府は「国家の機密を含んだものである」としてこれを拒否した。

中国が自然保護区域の境界を再設定してまで、この地域にスキー場を建設したのは、小海タ山が北京で唯一800メートル以上の垂直落下のある山だからである。オリンピックの滑降競技場には、800メートル以上の垂直落差が求められている。

問題は、五輪後もこの地域が開発される可能性があるという点だ。中国は2024年まで、にこの地域を世界的なスキーの名所にする計画である。そのためスキーのスロープを10ヘクタールに拡張し、毎年50万人以上の観光客を誘致する計画を立てている。

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