文在寅 韓国大統領の「終戦宣言」が、北朝鮮の無反応により力を失っている(画像提供:wowkorea)
文在寅 韓国大統領の「終戦宣言」が、北朝鮮の無反応により力を失っている(画像提供:wowkorea)
韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領が意欲的に推進している「終戦宣言」が、北朝鮮の無反応により力を失っている。

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残りの任期期間の政策方向を盛り込んだ新年のあいさつにも「終戦宣言」は出てこなかった。北京冬季オリンピックが南北関係改善のためのきっかけとなるのは難しく、最近行われた北朝鮮の全体会議でも特別な対南(対韓)メッセージが言及されなかったというのが、その背景にあるものとみられる。

文大統領は昨年9月、国連総会で南・北・米あるいは南・北・米・中がともに行なう終戦宣言を提案した後、このことに対する意志を幾度も語ってきた。特に文大統領は、ことし2月の北京五輪の開幕式で終戦宣言を行なう構想を立てていたとされている。しかし北朝鮮がIOC(国際オリンピック委員会)の懲戒により北京五輪に参加できないことに加え、米・英・日などが中国の人権問題を理由に外交的ボイコットまで宣言したことから、文大統領の計画は行き詰まった。

しかし「終戦宣言」の話し合いがこれ以上進展しないのは、北朝鮮の無反応が最も大きな理由である。キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記は昨年9月30日の最高人民会議で「南朝鮮(韓国)が提案した終戦宣言問題を論じるならば、北南間の不信と対決の火種となっている要因をそのままにしておいたままで終戦を宣言しても、敵対的行為は続くだろう」と語ったことが最後で、その後「終戦宣言」が言及されることはなかった。

先月27日から5日間開かれた北朝鮮労働党全体会議では「終戦宣言」だけでなく対南メッセージさえも言及しなかった。

青瓦台(韓国大統領府)は「終戦宣言に対する意志が、ことしの新年のあいさつにも含まれていた」と強調した。文大統領は「まだ未完の状態である平和を持続可能な平和へと制度化する努力を、任期の最後まで止めない」と語っていたが、この「平和の制度化」が「終戦宣言」を意味するというのが青瓦台の説明である。

青瓦台の関係者は「文大統領が伝えたように、平和のための努力を任期の最後までしていくだろう」と語った。

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