韓国サムスン、13兆ウォン投入した野心作の公開迫る…テレビ市場の「ゲームチェンジャー」になるか(画像提供:wowkorea)
韓国サムスン、13兆ウォン投入した野心作の公開迫る…テレビ市場の「ゲームチェンジャー」になるか(画像提供:wowkorea)
韓国サムスンディスプレイの「クォンタムドット・有機発光ダイオード(QD-OLED)サムスンディスプレイパネル」が公開を控え、プレミアムテレビのディスプレイ市場がさらに、し烈になる見通しだ。サムスンが13兆ウォン(約1兆2600億円)投入した「野心作」と言われているだけに、「ゲームチェンジャー」になるか注目される。

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 2日、韓国の財界によると、QD-OLED(Organic Light Emitting Diode)は来年1月に米国ラスベガスで開かれる「CES2022」で公開されるという。

 サムスン電子やソニーなどの有機ELテレビに搭載されると予想される中で、これまで市場で先頭を走ってきたLG電子と激しい競争を繰り広げるものと見られる。

 サムスンディスプレイの「QD-OLED」は、白い発光源を使うLGディスプレーの「WOLED」とは違い、光エネルギーの強い青色発光源を使っている。発光源の上にクォンタムドットカラーフィルターをのせて、色を出す技術だ。

 サムスン電子のイ・ジェヨン(李在鎔)副会長はQD-OLEDの未来を予測し、2019年に果敢な投資を決心した。次世代プレミアムテレビ市場の技術を先導するためだった。2025年までに13.1兆ウォンを投入することにし、研究・開発(R&D)戦略も従来のLCDからQDディスプレーに急旋回した。

 現在、モバイルなど小型OLEDではサムスンのシェアが高いが、テレビのような大型OLEDに限っては、LGが事実上独占的な状況だ。

 サムスンもこれまで有機ELテレビを発表したが、歩留まり(製造数に対する良品の比率)問題などで、これまで量産までには至らなかった。しかし、次世代ディスプレイの開発が求められる状況が続いたために、李副会長が決断を下した。

 投資が進み、昨年8月には量産向け設備が搬入された。最近では55・65型テレビを100万台作れる月3万枚規模のパネル生産能力を確保できるようになった。投資を始めて約2年ぶりの結実だ。

 業界では、サムスンによる今回の量産で、有機ELテレビの普及を増やし、産業規模を拡大する契機になると期待している。全体のテレビ市場でOLEDを搭載したテレビが占める割合は、まだ10%未満という。
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