世界中でランサムウエア攻撃が起きている(コラージュ)=(聯合ニュースTV)
世界中でランサムウエア攻撃が起きている(コラージュ)=(聯合ニュースTV)
【ソウル、ワシントン聯合ニュース】韓国や米国、英国、日本など31カ国と欧州連合(EU)は13、14の両日(米国時間)、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)を使ったサイバー攻撃への対策を話し合うオンライン会議を行い、暗号資産(仮想通貨)を利用したマネーロンダリング(資金洗浄)の遮断をはじめ、国際協力を積極的に進めることを盛り込んだ共同宣言を採択した。同会議は、世界的にランサムウエア被害が深刻化していることを受け、米国家安全保障会議(NSC)が主催した。

 韓国外交部によると、共同宣言は、身代金支払いの際に暗号資産がマネーロンダリングに使われるのを断つ目的で暗号資産に対する規制と監督、調査に関する協力を明記した。暗号資産を使えば資金の出所が分かりにくく捜査網をかいくぐりやすいとして、身代金支払いに多用されている点を踏まえたとみられる。

 そのほかにも、法執行機関と安保当局、サイバー安保機関間の連携、サイバー犯罪への対応力向上に向けた外交的な協力の強化、ネットワーク回復力の増進などを盛り込んだ。共同宣言はランサムウエアの脅威の深刻さに言及した上で、国際的な対応が必要だと強調している。

 韓国から出席した外交部の李忠勉(イ・チュンミョン)国際安保大使は、会議冒頭の発言で「韓国政府は安全で平和なサイバー空間の実現に積極的に賛同してきた」とし、韓国の取り組みを説明するとともに、国際連携にも積極的に参加する意向を示した。

 共同宣言に特定の国名は記されなかったが、米国としてはロシアや中国、北朝鮮などを拠点とした組織による攻撃を念頭に、国際協力の基盤を築く狙いがあったとも指摘される。ロシアは今回の会議に招かれていない。

 米国はまた、北朝鮮によるサイバー攻撃も警戒している。


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