米国のワクチン原材料・副資材メーカー、韓国に5250万ドル投資(画像提供:wowkorea)
米国のワクチン原材料・副資材メーカー、韓国に5250万ドル投資(画像提供:wowkorea)
ワクチン原・副資材生産メーカーのサイティバ(Cytiva)が21日(現地時間)、2022年から3年間5250万ドル(約57億円)を韓国に投資することにしたと、韓国大統領府が明らかにした。

 この日、ニューヨーク市内のホテルで、韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領も出席した中、米韓ワクチン協力協約締結式が開かれた。同社がこの席で、韓国についての投資方針を明らかにした。

 同社は、今後の計画を盛り込んだ投資申告書を韓国の産業通商資源部に提出した。これは新型コロナウイルス感染症の発生後に、グローバルワクチンの原・副資材メーカーが、韓国に生産施設投資を届け出た初の事例となる。

 同社は、コロナ禍で世界的な供給不足に陥るワクチン原・副材料の細胞培養液を韓国で生産する計画だ。

 韓国大統領府は「サイティバが韓国への投資を決定した背景には、韓国が世界2位のバイオ医薬品生産能力を備えている上、グローバルワクチンハブ化の推進戦略を通じ、今後5年間に2兆2000億ウォン(約2028億円)の投資計画があることなどを考慮したものとみられる」と説明した。

 またワクチン関連の企業間で4件の業務協約(MOU)、研究機関間で4件のMOUが締結された。

 今回の協約締結式は文大統領とバイデン米大統領が今年5月の首脳会談で合意した「米韓グローバルワクチンパートナーシップ」を実質的に実現するための初の行事だ。

 民間企業間のMOUにはワクチン素材・部品・装備協力、共同開発、委託生産などの内容が盛り込まれた。

 ユーバイオロジックスは、米国のアジュバンス・テクノロジーズにワクチン候補物質の必須材料である免疫増強剤を供給することにした。

 アイジンは、米国のトライリンクバイオテクノロジーからmRNA(メッセンジャー・リボ核酸)ワクチンの候補物質に使われる原・副資材のキャッピング試薬などを導入することにした。

 パームゼンサイエンスは、米国のアクセスバイオ、アイビーファーマとmRNAワクチン共同開発協約を、キュラティスは米国のHDTバイオが開発中のコロナワクチンを委託生産するための協力をそれぞれ締結した。

 研究機関間のMOUは、グローバル健康危機に米韓が共同で対応するための内容が核心だ。

 文氏は同日の協約締結式で、サイティバの韓国投資決定を歓迎した。また、米韓企業間、研究機関間の相互補完的な協力を通じて、コロナ禍、さらには未来の健康危機に共同で対応することを求めた。
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