韓国政府は、「グローバル・ワクチンハブ」国家として飛躍するという青写真を提示した(画像提供:wowkorea)
韓国政府は、「グローバル・ワクチンハブ」国家として飛躍するという青写真を提示した(画像提供:wowkorea)
最近 韓国政府は、新型コロナウイルス感染症に対して「グローバル・ワクチンハブ」国家として飛躍するという青写真を提示し、官民の協力体制を強化すると伝えた。

何よりも「ワクチン・ハブ」を指向点として設定した韓国政府の戦略は、世界的な “感染症日常化”の時代的状況に対する適切な判断として評価されている。

韓国政府が「グローバル・ワクチンハブ」という国政課題を 自信をもって宣言した背景には、SKバイオサイエンス、サムスン・バイオロジックス、GC緑十字など韓国の製薬企業たちが次々と、モデルナ社、アストラゼネカ社、ノババックス社、ロシアの“スプートニクV”、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)などと、ワクチンの委託生産契約を結んだという底力が基となっているとみられている。

しかし 韓国政府が推進している「ワクチン・ハブ」戦略は、ややもすると「あんこのないアンパン」になってしまう可能性が高いというのが、関連業界の予想である。名実ともに「グローバル・ワクチンハブ」国家となるための最初の前提条件は、自国により開発された多様なワクチンを確保していなければならないということである。自国で開発されたワクチンなしに いくら委託生産しても、それは「ワクチン・ハブ」ではなく「ワクチン委託生産ハブ」となるだけである。

「ワクチン・ハブ」という目標を達成するためには、委託生産ではなく 自国でのワクチン開発に、韓国政府があらゆる支援政策を集中させなければならない。しかし 韓国政府は、依然として国内企業のワクチン開発に対しては、安易な支援政策をとっているだけである。

ワクチン主権を通じたワクチン・ハブという目標を達成させるためには、何よりもワクチン開発している製薬企業に、十分な支援をすることが最も急がれている。「うわべだけの激励」は、助けとなるどころか 士気さえも下げてしまうだけである。今からでも韓国政府は、新型コロナワクチンの臨床フェーズ2を行なっている企業たちのうち、成功の可能性の高い企業たちを選別して、破格の条件で 大量のワクチンの購入契約を結ぶ決断を下す時である。もう時は遅いかもしれない。

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