韓国政府は今年、科学技術・ICT分野のR&D事業に計5兆8161億ウォンを投入する(イラスト)=(聯合ニュース)
韓国政府は今年、科学技術・ICT分野のR&D事業に計5兆8161億ウォンを投入する(イラスト)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国科学技術情報通信部は3日、2021年度(1~12月)の科学技術・情報通信技術(ICT)分野の研究開発(R&D)事業総合施行計画を発表した。基礎研究支援や政府の国家発展戦略「韓国版ニューディール」の一つ、「デジタルニューディール」の実現などに向け、今年は同分野のR&D事業に計5兆8161億ウォン(約5523億円)を投入する。 総合施行計画には研究能力・基盤の強化、未来成長エンジンの確保、国民が肌で感じる暮らしの質改善の3大分野について投資の方向性が盛り込まれた。 基礎研究には1兆8029億ウォンを投資する。前年より2917億ウォン増加した。若い科学者が研究室を自由に移動し、希望する研究を行うことができるよう支援する「世宗化学フェローシップ」を新たに推進する。第4次産業革命に備えた教育環境づくりのために人工知能(AI)大学院2校を開設し、大学のICT研究センターを51カ所までに拡大し、人材を育成する。 ICT分野では、28ギガヘルツ(GHz)帯の第5世代(5G)移動通信に対応する装備や端末の実証実験、試験・認証に関連する支援を行い、融合サービス実証のためのデジタルオープンラボを構築する。中核的な基幹技術の確保に2879億ウォン、ドローンなど次世代無人機の開発に278億ウォンをそれぞれ支援する。 ロケット、通信衛星の開発も加速させる。来年下半期に打ち上げ予定の韓国型ロケット「ヌリ」、静止衛星「千里眼3号」の開発を支援し、中核部品の国産化に向け2030年までに2115億ウォンを投資する。 原子力発電所の安全と解体、人材育成など原子力分野の技術力向上、放射線技術を活用した研究も促す。 データ、ネットワーク、AI分野のエコシステム強化、非対面サービス産業育成などデジタルニューディールの実現に向けては1391億ウォンを投じる。 新たな通信規格となる第6世代(6G)移動通信の開発に172億ウォン、自動運転技術に249億ウォン、ブロックチェーン(分散型台帳)に191億ウォンなどを割り当て、未来の中核技術開発を推進する。 新型コロナウイルス感染症など新種の感染症の治療薬やワクチンの開発に向けては419億ウォンを投資し、ウイルス研究支援センターの建設に109億ウォンを支援する。 このほか、再生可能エネルギーの開発、気候変動問題を解決するための基幹技術の確保も進める。気候変動対応技術の開発に1037億ウォン、二酸化炭素の資源化に向けた技術の高度化に45億ウォンを投入する。
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