福島第1原発の敷地内に並ぶ処理水を入れたタンク=(共同=聯合ニュース)
福島第1原発の敷地内に並ぶ処理水を入れたタンク=(共同=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の外交部当局者は7日、記者団に海洋放出が取り沙汰される東京電力福島第1原発の処理済み汚染水(日本政府の名称は「処理水」)について、「基本的に持っている日本の(汚染水に関する)情報は安全かどうかを判断するためには少なすぎる」として、情報を入手するため日本政府と協議していると明らかにした。

 同当局者は「日本政府や国際原子力機関(IAEA)、周辺国と接触しながら日本政府にはどのような方式で処理するか、計画がしっかり履行されるかに関する情報共有を要請している」と述べた。

 また、「(汚染水の処理方法が)決まれば(有害性などの)検証方式についていろいろな主体と議論する」と強調した。ただ、検証のための専門家グループの構成は基本的に日本が担うもようだ。

 汚染水の処理方法と時期は決まっていないが、現段階では海洋放出が有力とされる。日本政府は多核種除去設備(ALPS)で浄化した「処理水」を原発敷地内のタンクに保管しているが、2022年ごろには満杯になる見通しで、海に放出する方針を固めたとされる。ただ、満杯になる時期が降水量の減少などで23年ごろになるとの見方も出ている。海洋放出を巡っては日本国内でも賛否両論があるため、年内を想定していた処理方法の決定が多少遅れる可能性もある。

 一方、在韓日本大使館の関係者が韓国記者団を対象にした説明会で、「国際慣行上、すべての国が原発の過程で出る水は海洋放出している」と主張し、韓国南東部の慶尚北道・慶州にある月城原発も海洋放出していると反論したことについては、「無理な比較」と指摘。福島原発の汚染水は処理方法も決まっていないため、安全性を論じるのはまだ早いとし、「比較にならない」と述べた。


Copyright 2020YONHAPNEWS. All rights reserved. 40