9月4日、仁川国際空港を出発する韓国・現代自動車のチャーター機=(聯合ニュース)
9月4日、仁川国際空港を出発する韓国・現代自動車のチャーター機=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国外交部は13日、新型コロナウイルス再流行に備えて入国手続きを再び厳格化している中国がサムスン電子のチャーター機の入国を認めなかったことに関し、ビジネス関係者の往来円滑化に向けて韓中が導入した「ファストトラック」制度や韓国企業のチャーター機運航そのものが停止されたわけではないと説明した。同社チャーター便の早期承認に向け、必要な措置を取るよう中国側に要請したとしている。

 サムスン電子はこの日、同社の社員を乗せたチャーター機2便を中国の西安と天津に飛ばす予定だったが、運航が取り消された。一方、LGディスプレーは前日に中国・広州へチャーター機で社員を派遣した。

 外交部の当局者は記者団に対し、サムスン電子のチャーター便という個別案件の承認が下りなかったもので、ファストトラック制度の停止を意味するものではないとし、運航が認められなかったことについて「中国側と協議し、問題を提起した」と明らかにした。

 別の当局者は、中国側が承認しなかった理由に関し、入国者を対象にした中国の防疫強化措置が実施初期の過渡期にあること、中国が外部からの新型コロナ流入へ警戒を強めていることなどが影響したとの見方を示した。

 韓中は今年5月、中国到着後に新型コロナ検査で陰性が確認されれば14日間の隔離を免除するファストトラックを導入し、韓国のビジネス関係者は中国に円滑に入国できるようになっていた。両国間の定期便急減により、サムスン電子など大企業はチャーター機を用意し、必要な人員を中国に送っていた。

 中国は海外で新型コロナ感染が再拡大していることを受け、入国者全員に対し航空機搭乗前の2回のPCR検査を義務付ける防疫措置を先ごろ発表した。ファストトラックやチャーター機で入国する人は搭乗前の72時間以内に2か所の指定医療機関で検査を受ける必要がある。


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