徐旭 韓国国防相とデービットソン米インド太平洋軍司令官(画像提供:wowkorea)
徐旭 韓国国防相とデービットソン米インド太平洋軍司令官(画像提供:wowkorea)
米国は中国をけん制するために「アジア版NATO(北大西洋条約機構))」と呼ばれる集団安保体制創設の構想を公式化した状況の中、これを担当する核心首脳部が日本と韓国を同時に訪問した。

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南シナ海で米中間の軍事的緊張が高まっている中、米日豪印による非公式4か国安保協議体「クアッド(Quad)」に、韓国とベトナム、ニュージーランドまで加えた「クアッド・プラス」発足の協議が本格化され、中国を狙った集団安保体制構想に拍車がかかっているという見方が出ている。

「アジア版NATO」戦略は、米国が伝統的な友邦国である日韓の次元を越えて、クアッド4か国・その周辺国家へと軍事同盟を拡大させることで中国を孤立させ、いわゆる「友邦国ネットワーク」を通じた中国牽制およびインド・太平洋地域での影響力拡大を図るという構想である。

20日 韓国国防部(防衛省に相当)によると、フィリップ・デービットソン米インド太平洋軍司令官はこの日、韓国ソウルでソ・ウク(徐旭)韓国国防相とウォン・インチョル合同参謀本部議長に会い、同盟の懸案について話し合った。

デービットソン司令官の動きが注目される理由は、米韓両国における軍当局間の最高位級協議体である「米韓安保協議(SCM)」が去る14日(現地時間)米国ワシントンDCで開かれてからわずか1週間後に、米国のインド・太平洋戦略を遂行する責任者が新型コロナウイルス感染症事態の中、突然 訪韓したことにある。

ワシントンでのSCM会議後の共同記者会見が取り消され、その後の共同声明で「在韓米軍の現水準の維持」という言葉が12年ぶりに初めて抜けていることが、今回のデービットソン司令官の訪韓とどうつながりがあるのか、注目されている。

このデービットソン司令官の訪韓と同時に、ライアン・マッカーシー米陸軍長官がこの日 電撃的に訪日している。

韓国ハンドン大学のパク・ウォンゴン教授は、米国のインド太平洋戦略を担当する首脳部による日韓同時訪問について「米国がMDO(米陸軍の多領域作戦)を通じて域内の核心同盟を結び、中国に対応しようとする戦略を本格化させてから2年が過ぎている現時点で、関連協議が本格化していることは、はっきりとしている」とし「単純に在韓・在日米軍の兵力を減縮するというのではなく、米軍の役割と対備態勢およびパラダイムを完全に転換しようという準備が進められているとみている」と語った。

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