中国は反撃をしないのか?できないのか?結論から言えば「できない」ことに近い。
韓国のサード(THAAD:終末高高度防衛ミサイル)事態にみるように、経済規模の大きい国は反撃するカードが多いが、経済規模の小さな国は反撃するカードが多くない。中国は韓国にとっては大国だが、米国にとってはまだ小国である。
米国が中国のIT分野に集中攻撃するや、中国が米国代表のIT企業であるアップル社を攻撃するという予想が出ている。
しかし中国がアップルを攻撃するのは容易ではない。アップルは米国企業であるが、iPhoneの全てを中国で生産しているからだ。アップルは台湾のフォクスコン(鴻海科技)にiPhoneを委託生産していて、フォクスコンは工場を人件費の安い中国に置いている。
フォクスコンは中国で約70万人を雇用している。中国がアップルを攻撃すれば、この労働者たちは失業危機に処すことになる。
中国企業の米国進出より、米国企業の中国進出はかなり多い。中国は世界の製造業の基地であるためである。このような状況で中国が米国企業を制裁すれば、その企業が雇用している中国の職員たちは失業してしまう。
このような生態系が形成されている以上、中国が米国企業に報復するのは自殺行為とならざるを得ない。現在まで米中の争いで中国が米国に一方的に押されているのはこのためである。
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