脱北者が通ったと推定される排水路=27日、仁川(聯合ニュース)
脱北者が通ったと推定される排水路=27日、仁川(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国から軍事境界線を越えて北朝鮮に戻ったと推定される北朝鮮脱出住民(脱北者)の移動ルートが次第に輪郭を表しつつある。この脱北者は20代の男性で、2017年に脱北して韓国入りした。

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 韓国軍合同参謀本部のキム・ジュンラク広報室長は28日、この脱北者について「軍は(北西部・江華島の)燕尾亭付近の排水路を通って北に渡ったとみている」と説明した。

 燕尾亭は仁川市の有形文化財第24号に指定されたあずまやで、聯合ニュースが27日に現場を取材した結果、この脱北者が通ったのは燕尾亭の向かい側にある排水路と確認された。

 キム室長は「合同参謀本部が軍の監視装置に捉えられた映像を精密分析中だ」と述べ、脱北者が北に渡る前後の行動を軍の監視装置が映像に収めていることを示唆した。

 通常は兵士が録画映像をリアルタイムで確認しているとされるが、脱北者が監視装置に捉えられたにもかかわらず見逃したということになるため、議論を呼ぶことが予想される。

 警察と軍当局の調査結果を総合すると、この脱北者は18日午前2時20分ごろにタクシーで現地に到着し、鉄条網の下の排水路を通って漢江河口に抜け、泳いで北朝鮮に渡ったとみられる。

 キム室長は「(監視装置の映像などの)分析結果が出れば、一点の疑いもなく明確に説明する」と述べた。


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