辛東主氏(左)と辛東彬氏(資料写真)=(聯合ニュース)
辛東主氏(左)と辛東彬氏(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル、東京聯合ニュース】日本のロッテホールディングス(HD、本社・東京)の定時株主総会が24日に開かれる。 株主総会では辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)会長の取締役解任が議案として取り上げられる予定で関心を集めている。 議案を提案したのは辛会長の実兄で元ロッテHD副会長の辛東主(シン・ドンジュ、日本名:重光宏之)SDJコーポレーション会長で、有罪判決を言い渡された人物の取締役就任を防ぐために取締役の欠格事由を新設する定款変更の件を盛り込んだ株主提案書も提出した状態だ。 東主氏と東彬氏は2015年7月に経営権争いが表面化。株主総会での対決も今回が初めてではない。 韓国ロッテグループ会長も務める東彬氏は朴槿恵(パク・クネ)前大統領とその友人への贈賄罪に問われ18年2月に実刑判決を受けて収監された。判決後、ロッテHDの代表権を返上したが取締役としてはとどまった。同年10月の二審判決で懲役2年6カ月、執行猶予4年を言い渡されて釈放され、経営に復帰。昨年2月にはロッテHDの代表取締役にも復帰した。 東主氏は東彬氏が有罪判決を受けたことでロッテグループのブランド価値と評判、企業価値が大きく損なわれたとして、東彬氏を取締役から解任すべきだと主張している。株主総会で議案が否決された場合は訴訟を起こす計画だ。 経営権を巡る争いで疎遠になった東主氏と東彬氏は今年1月、父親でロッテグループ創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)氏の死を機に和解するかのような姿もみせたが、東主氏が解任案を提案し、兄弟の対立が再び表面化した形だ。 しかし、財界は今回の株主総会で解任案が承認される可能性は低いとみている。 東主氏は15年7月から18年までに5回にわたり、株主総会で東彬氏解任と自身の復帰を試みたがいずれも無駄に終わった。 一方、東彬氏は今年3月に開かれたロッテHDの取締役会で会長に選任され、日本ロッテの経営陣の固い信頼を確認した。4月に会長に就任し、韓日ロッテの経営を完全に掌握したと評価されている。 新型コロナウイルスの感染拡大による日本の入国制限が続き、株主総会には両氏とも出席できないとみられる。
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