金正恩委員長の妹、金与正党第1副部長は韓国への敵対行動の行使権を軍総参謀部に与えるとし、武力行使を示唆した=(聯合ニュース)
金正恩委員長の妹、金与正党第1副部長は韓国への敵対行動の行使権を軍総参謀部に与えるとし、武力行使を示唆した=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部は16日、北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部が予告した通りに韓国に向けた批判ビラを散布すれば、「明白に板門店宣言違反とみなせる」との認識を示した。  統一部の当局者は、北朝鮮が韓国向けの批判ビラ散布を予告すると表明したことについて「北がまだ実際に行動したわけではない」とする一方、実際に行動に出れば2018年4月に南北首脳が合意した板門店宣言に違反すると明言した。 その上で、「南北の双方が南北間の合意事項を順守する努力が必要だ」と述べ、これまでの政府の立場を改めて示した。 朝鮮人民軍総参謀部はこの日、18年9月の南北首脳会談を機に締結された南北軍事合意によって非武装化された地域に再び軍隊を投入する可能性を予告し、韓国に向けたビラを散布する計画にも言及した。また、こうした内容に関する軍事的行動計画を作成し、党中央軍事委員会の承認を得ることになると説明した。 統一部の当局者は「北が内部の意思決定過程を段階ごとに明らかにするのは非常に異例だ」とし、通常は意思決定の結果のみを発表し、その過程を発表することはないとの見方を示した。 金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が4日と13日の談話で言及した南北共同連絡事務所と金剛山観光の施設撤去に関連しては、「(北朝鮮から)通知文を受け取っておらず、通知文を受け取るルートも閉ざされている状態だ」と述べた。 このほか、北朝鮮が韓国に向けて批判ビラを散布する計画を発表したこの日、徐虎(ソ・ホ)統一部次官が韓国の北朝鮮脱出住民(脱北者)団体による北朝鮮批判のビラの散布を規制するために現場を訪問したことが論争を招く可能性があるとの批判が出ていることについては、「政府は南北間の合意を順守していくとの点から(ビラ散布の規制措置を)続ける」と述べた。
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