2016年4月2日、北朝鮮との境界近くからビラを飛ばそうとする脱北者団体(資料写真)=(聯合ニュース)
2016年4月2日、北朝鮮との境界近くからビラを飛ばそうとする脱北者団体(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の北朝鮮脱出住民(脱北者)団体が北朝鮮に向けて飛ばした北朝鮮体制を非難するビラは、この10年間で少なくとも2000万枚を超えるとみられる。与党「共に民主党」国会議員が11日までに統一部から入手した資料で分かった。 脱北者団体は2010年から最近までに94回、合計1923万9000枚のビラを飛ばした。このうち17回はビラの枚数が把握できておらず、実際には2000万枚以上に上ったとみられる。 1回当たりに飛ばすビラの枚数は、回を重ねるごとに増えている。2010年2月16日に「自由北韓運動連合」が飛ばしたビラは3万枚ほどだったが、その後は10万枚を優に超えるようになった。最も多かったのは16年に2月11日に「人民の声」が飛ばした102万枚。19年から今年にかけては1回当たり50万枚となっている。 脱北者団体はビラだけでなく、韓国の発展した様子が分かる映像、即席カップ麺、1ドル紙幣なども飛ばしている。映像の場合、以前はDVDを用いたが、最近はUSBメモリーを使うようになった。 最も頻繁に活動したのは脱北者の朴相学(パク・サンハク)氏が率いる自由北韓運動連合で、10年間で65回を数える。 一方、統一部は今月10日、自由北韓運動連合を含む2団体を南北交流協力法違反で告発し、両団体に対する政府の法人設立許可を取り消すと発表した。 ビラの散布を巡っては、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が4日に談話を発表し、散布に不快感を示しながら韓国当局に措置を取るよう迫った。 韓国政府もこれまで散布を制止しなかったわけではない。08年から20年までに12回、北朝鮮による韓国への威嚇や境界地域住民との衝突の可能性があるという判断から散布を阻止した。
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