南北連絡事務所　北朝鮮が通話応じる＝韓国当局

【ソウル聯合ニュース】韓国統一部は８日午後、北朝鮮・開城にある南北共同連絡事務所の業務終了の通話に北朝鮮側が応じたと明らかにした。北朝鮮はこの日午前の業務開始の通話に応じなかった。　同部関係者によると、午後の連絡は通常通り行われたが、北朝鮮側は午前に通話に応じなかったことについて言及しなかった。　連絡事務所は１月３０日、新型コロナウイルスの感染防止策として一時的に閉鎖され、常駐していた韓国の職員全員が韓国に戻った。その後、双方は特別な懸案がない場合でも毎日午前９時と午後５時の２回、直通電話で業務の開始と終了を知らせ合っている。しかし、この日午前の業務開始の通話に北朝鮮側は応じなかった。　２０１８年９月の同事務所開所以降、北朝鮮側が通話に応じなかったのは初めて。だた、業務終了の通話には応じたことから、同事務所を巡って北朝鮮の今後の出方が注目される。　北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長（朝鮮労働党委員長）の妹、金与正（キム・ヨジョン）党第１副部長は４日に発表した談話で、韓国の北朝鮮脱出住民（脱北者）団体が金委員長を非難する内容のビラを北朝鮮に向けて飛ばしていることを問題視し、韓国当局が何らかの措置を取らない場合、南北経済協力事業である開城工業団地の完全撤去、南北軍事合意の破棄、南北共同連絡事務所の閉鎖などがあり得ると警告した。５日夜には党統一戦線部の報道官談話を通じ、与正氏が連絡事務所の「完全な閉鎖」などの措置を検討するよう指示したと明らかにした。