2017年9月に人民保安省が開催した軍人集会(朝鮮中央通信)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
2017年9月に人民保安省が開催した軍人集会(朝鮮中央通信)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】警察庁に相当する北朝鮮の人民保安省が名称を「社会安全省」に変更したことが3日、確認された。朝鮮中央放送が前日の平壌総合病院関連ニュースを伝える際、「社会安全省で(病院建設現場の)支援事業を行った」と言及した。

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 北朝鮮メディアを通じて人民保安省の名称が最後に確認されたのは5月24日だ。この日は朝鮮労働党中央軍事委員会の拡大会議の開催が報じられている。同会議の結果、組織名が変更されたとみられる。メディアは「最高領導者同志(金正恩=キム・ジョンウン=国務委員長、朝鮮労働党委員長)は、安全機関の使命と任務にふさわしい軍事式体系の改編に向けた命令書をはじめとする7件の命令書に署名した」と伝えていた。

 名称変更に伴い機能と役割も変更されたかは確認されていない。

 人民保安省の地方組織は道・直轄市については「社会安全局」に、市・郡・区は「社会安全部」に変更されたとみられる。また、人民保安省所管の武力組織、朝鮮人民内務軍の名称も変更された可能性が高い。

 社会安全省への名称変更は、治安総局としての役割を明確に打ち出す狙いとみられる。公安省庁である国家保衛省、軍事省庁である人民武力省と、名称上の差別化を図るためではないかという見方もある。

 人民保安省は1951年に内務省から切り離されて社会安全省という政府機関として発足。翌年に内務省に吸収されたが、62年に独立した機関となった。72年に社会安全部に、83年に社会安全省になった後、2000年以降は人民保安省と称してきた。金委員長が委員長を務める国務委員会の直属で、党中央軍事委員会の所属。名称変更後もその組織体制は維持される見通しだ。

 人民保安相は今年2月に崔富一(チェ・ブイル)氏からキム・ジョンホ氏に交代している。


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