盧泰文氏=(聯合ニュース)
盧泰文氏=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国のサムスン電子は20日、スマートフォン(スマホ)事業の司令塔に盧泰文(ノ・テムン)社長(51)を充てるなどの2020年定期社長級人事を発表した。代表取締役3人体制を維持しながら、IT・モバイル(IM)部門の無線事業部を50代前半の若手に任せ、「安定の中の変化」を図った。

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 同日発表された人事は、社長昇進が4人、委任業務の変更が5人。半導体・ディスプレー事業を統括するデバイスソリューション(DS)部門長の金奇南(キム・ギナム)副会長、消費者家電(CE)部門長のキム・ヒョンソク社長、IM部門長の高東真(コ・ドンジン)社長は留任した。

 サムスングループ経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長の差し戻し審をはじめ、会社の主要経営陣に対する複数の裁判が進んでいるなど不確実性が大きいなか、李副会長は3人の代表取締役を留任させて大枠では安定を目指したとみられる。

 その一方で、IM部門の無線事業部の開発室長だった盧泰文社長を無線事業部長に起用し、変化も図った。

 IM部門はスマホ・パソコン事業を担当する無線事業部と通信機器事業を担うネットワーク事業部で構成され、これまでは高東真社長がIM部門のトップと無線事業部長を兼任していた。

 盧社長は2018年に副社長となり、1年後の19年に社長に昇進したのに続き、再び1年にして無線事業部長に就いた。スピード昇進を重ねており、次期最高経営責任者(CEO)就任が一段と有力になったと評価されている。

 サムスン電子は「金奇南、キム・ヒョンソク、高東真の各代表取締役には、部門間の相乗効果を生み出し、全社を挙げて未来の事業を発掘する一方、後進の養成に一層専念することを期待する」とした。また「(スマホの)ギャラクシー神話の立役者である若きリーダー、盧泰文社長には斬新な戦略を提示し、組織に新たな活力を吹き込むよう期待する」と表明した。

 あわせて、マスコミ・広報の専門家である李仁用(イ・インヨン)社会貢献業務総括顧問は対外業務(CR)担当社長に移った。

 副社長4人は社長に昇進した。

 IM部門ネットワーク事業部長の田敬薫(チョン・ギョンフン)副社長が社長に、同社総合技術院の黄晟寓(ファン・ソンウ)副院長が院長に、事業支援タスクフォース(TF)の崔輪鎬(チェ・ユンホ)副社長が社長に昇進。また、サムスンSDSの朴学圭(パク・ハッキュ)事業運営総括副社長は、サムスン電子DS部門経営支援室長(社長)に昇進した。新事業の成長と中核技術の開発に寄与した副社長らを社長に昇進させ、未来の成長をリードしていく姿勢を示した。

 サムスン電子は副社長以下の役員人事と組織改編も近く確定させる予定だ。


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