国会議員総選挙が約100日後に迫った=(聯合ニュースTV)
国会議員総選挙が約100日後に迫った=(聯合ニュースTV)
【ソウル聯合ニュース】韓国で4月15日に実施される国会議員総選挙(定数300)が約100日後に迫った。2017年初めに当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領が弾劾・罷免されて以降、激しく対立してきた与野党にとって、17年5月の大統領選、18年6月の統一地方選に続く3度目の対決となる。 総選挙は同時に、5年の任期を折り返した文在寅(ムン・ジェイン)政権の中間評価ともなる。結果によっては政界の勢力図が変わり、政局の主導権が変化することもあり得る。さらには22年3月の次期大統領選の前哨戦としての性格も帯びていることから、文字通り火花散る戦いが予想される。 進歩(革新)系与党「共に民主党」が先の大統領選と統一地方選に続く総選挙の勝利で3連勝を達成するか、あるいは2度の全国単位の選挙に敗れた保守系最大野党「自由韓国党」が名誉を挽回するかどうかにも関心が集まる。 今回の総選挙では、国政の足を引っ張る野党を審判すべきとの世論と、文政権と与党の失政を審判すべきとの世論が真っ向からぶつかる見通しだ。複数の調査会社による先月末の世論調査では「野党審判」を支持する世論が50%を上回り、30%台半ばの「与党審判」を求める世論よりも優勢だったが、選挙までに潮目が変わる可能性はある。 与野党は総選挙までの3カ月余り、有権者へのアピールに総力を挙げる考えだ。 共に民主党は同選挙を、朴槿恵氏を弾劾に追い込み文在寅政権を誕生させた「ろうそく革命」の完遂のための決戦と位置付ける。 李海チャン(イ・ヘチャン)同党代表は1日の新年あいさつ会で「総選挙に勝利してこそ文在寅政権が改革を成功裏に完遂し、民主党が再び政権をとることのできる土台が築かれる」と述べ、必勝を誓った。 同党は、今回の選挙で初めて準連動型比例代表制が導入され、比例代表の議席が大幅に減ると見込まれることから、小選挙区で挽回し、過半数に近い議席を得ることを目標としている。早ければ旧正月(今年は1月25日)連休の前に選挙対策委員会を発足させ、総選挙に全力を注ぐ考えだ。 次期大統領選への出馬が予想される政治家の支持率調査でトップを走る李洛淵(イ・ナクヨン)首相が同党に復帰し、李海チャン氏と共に共同選対委員長を務める案も取り沙汰されている。 一方の自由韓国党は、総選挙で勝利し、文政権の失政を正すと意気込む。 黄教安(ファン・ギョアン)同党代表は1日の新年あいさつ会で「党を盛り返すためではなく、崩壊していく韓国をよみがえらせるために必ず総選挙で圧勝すべきだ」と、必勝への覚悟を語った。 国会第1党に加え過半数の議席獲得という目標に向け、同党は「保守の統合」を最初の切り札とする。「文政権の審判」という旗印の下、中道・保守勢力を結集させるということだ。これに向け、同党は1日、「大きな統合」を目指す統合推進委員会の発足を野党陣営に提案した。 今回の総選挙では、昨年末の公職選挙法改正により新たに導入される準連動型比例代表制が各党の議席数にどう影響するかも注目される。 2大政党の共に民主党と自由韓国党はこれまでに比べ、議席数で「損」をすると予想される一方、「正しい未来党」「正義党」「民主平和党」などの少数野党は代表性、比例性の強化を目的に導入される準連動型比例代表制による躍進を期待している。 また、2日に政界復帰を宣言した正しい未来党の安哲秀(アン・チョルス)前国会議員が、選挙構図を変える可能性もある。政界の一部では、安氏が自由韓国党などの保守陣営と手を組み中道・保守勢力を結集させれば、総選挙は革新と保守の2強が争う構図になるとの見方も出ている。
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