韓・ASEAN特別首脳会議で記念撮影する文大統領(中央)とASEAN各国の首脳=26日、釜山(聯合ニュース)
韓・ASEAN特別首脳会議で記念撮影する文大統領(中央)とASEAN各国の首脳=26日、釜山(聯合ニュース)
【釜山(特別取材団)聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は26日、南部・釜山での韓・東南アジア諸国連合(ASEAN)特別首脳会議の終了後に公表した共同メディア発表文で、「世界的に保護貿易主義に対する懸念が強まっているなか、われわれは自由貿易が共に繁栄するための道であることを改めて確認した」とし、「韓国とASEANは両者の自由貿易協定(FTA)を土台に自由貿易を守っていくことにした」と表明した。 韓・ASEAN特別首脳会議で採択した共同ビジョン声明に盛り込んだ保護貿易への反対姿勢を改めて強調したもので、米中貿易摩擦に象徴される保護貿易主義に対抗し、自由貿易を擁護していく意思を重ねて明らかにしたと受け止められる。また、ここには日本の対韓輸出規制強化に対する批判的な認識も織り込まれていると分析される。 文大統領は、特別首脳会議ではこれを含め▼人中心の共同体▼共生・繁栄の革新共同体▼平和な東アジア共同体――という三つの青写真に合意したと明らかにした。 文大統領は、人的・文化的交流を拡大し、人中心の共同体を実現することで一致したとし、「1100万人を超えた韓国とASEANの人的交流が一段と自由に拡大されるよう、査証(ビザ)制度の簡素化、航空自由化といった制度改善に取り組むことにした」と説明した。 また「韓国に居住するASEANの国民は60万人を超える」とし、こうした人々が共同体の一員となれるよう、一層の関心を持って積極的にサポートしていくとした。 文大統領は続けて「韓国とASEANは自由貿易を土台に共生・繁栄の革新共同体へと前進していく」と表明。第4次産業革命時代も共に開いていくとし、「科学技術協力センターと標準化、産業革新分野の協力センターをASEANに設立し、スタートアップのパートナーシップも強化していく」と説明した。 あわせて、「われわれは平和な東アジア共同体を目指し、一段と緊密に協力する。各国首脳は朝鮮半島を含む北東アジアの平和・安定が東南アジアの安全保障と結び付いているとの認識で一致し、域内の平和構築に向けた協力を強化することにした」と言及した。 特に、「ASEANは朝鮮半島の完全な非核化と恒久的な平和構築に向け、ASEAN地域フォーラム(ARF)などASEAN主導の地域協議体を活用し、協力していくことにした」とし、北朝鮮との軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)の国際平和地帯化という韓国政府の構想をASEANが支持したことも明らかにした。 文大統領は「ASEANの発展がすなわち韓国の発展であり、友情・信頼を基に協力してきたこの30年間、われわれは通貨・金融危機を乗り越え、アジアの底力を見せた」と評価。その上で、「いまやわれわれは分かち合いと包容のアジア精神で地球村の未来に新たな答えを提示できるという自信感も持つに至った」と言及した。
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