閣議で発言する文大統領=12日、釜山(聯合ニュース)
閣議で発言する文大統領=12日、釜山(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は12日、南部・釜山で閣議を主宰した。韓国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の対話関係樹立30周年を記念して25~27日に釜山で開く韓・ASEAN特別首脳会議と第1回韓・メコン首脳会議について、現政権がこの2年半にわたり取り組んできたASEANなどとの協力を強化する「新南方政策」の中間決算だとした上で、「ASEANとの特別首脳会議を未来同時成長に向けた共生・協力を画期的に強化する契機とみなすべきだ」と強調した。

 文大統領が青瓦台(大統領府)ではない場所で閣議を開いたのは3回目。今年2月には日本による植民地時代に起きた独立運動「三・一運動」から100年を迎えてソウルにある独立運動家・金九(キム・グ)の記念館で、9月には日本の輸出規制強化に対応しながら強い経済を築くという意思を示すため韓国科学技術研究院で、それぞれ閣議を主宰した。

 この日の閣議は、韓・ASEAN特別首脳会議と韓・メコン首脳会議の成功を誓い、関心を喚起するため、釜山での開催となった。

 文大統領は「現政権の外交政策は二つの点で過去の政権と異なる大きな変化を実践している」とし、一つは対話・外交を通じた朝鮮半島問題の解決追求であり、もう一つは朝鮮半島を取り巻く4大国(米中日ロ)中心の外交からASEAN中心の外交・貿易関係への外縁拡大だと説明した。

 就任直後にASEANへ特使を派遣し、2年半の間に自身がASEAN加盟10カ国を全て訪問したことを挙げ、「ASEAN諸国との協力関係は外交・経済・人的・文化的交流など、あらゆる面でこれまでになく速いペースで発展している」と評価した。

 また、韓国や日本、中国、ASEAN加盟国などが参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)による韓国とASEAN間の投資・貿易環境の改善などに期待を示し、「来年行われる予定の(RCEP協定の)最終署名にインドも加われば、その意味は一段と大きくなる」と述べた。

 文大統領はさらに、「われわれには(ロシアや中央アジア諸国との経済協力を強化する)新北方政策、新南方政策を通じて大陸・海洋を結び付ける橋梁(懸け橋)国家になり、平和・繁栄をリードしていくという抱負がある」とし、「釜山はASEANに通じる海の道、空の道が始まる場所。大陸・海洋をつなぐ釜山で、共同繁栄と平和を実現するための韓国とASEANの知恵と力がひとつに集められるよう期待している」と述べた。


Copyright 2019(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0