金剛山観光地区の金剛山ホテル。北朝鮮が所有し、金剛山観光事業者の現代峨山が運営する施設として2004年に開館した(統一部提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
金剛山観光地区の金剛山ホテル。北朝鮮が所有し、金剛山観光事業者の現代峨山が運営する施設として2004年に開館した(統一部提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は近く、南北経済協力事業の金剛山観光問題を話し合う当局間の実務会談開催を改めて提案する通知文を北朝鮮に送る。

 政府の当局者は5日、「金剛山観光事業者などからの意見の取りまとめが完了した」と述べ、今週のうちに北朝鮮へ再度通知文を送る方針だと明らかにした。

 当局者によると、今回の通知文では実務会談の必要性だけでなく、「個別観光」など金剛山観光の再開を巡る政府の「創意的な解決策」も伝えるとされる。

 金剛山観光事業は2008年、韓国人観光客が北朝鮮兵に射殺される事件が起きたことから、10年以上中断されている。政府は、個別観光は国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁の対象にならないとみて金剛山観光の再開策として優先的に検討しているが、この方法は過去の大規模な観光事業と比べて需要が限定的になるため、北朝鮮が応じるかどうかは未知数だ。

 一方、別の政府関係者は、創意的な解決策は北朝鮮側と会うことができて初めて議論が可能になるとし、今回の通知文も実務会談の提案に焦点が当てられることを示唆した。

 政府は北朝鮮が文書での協議にこだわる場合、実務接触と文書での協議を並行することも検討しているとされる。

 北朝鮮が先月25日、金剛山にあるホテルなど韓国側施設の撤去を求め、これに関する実務的な問題を文書交換の形で協議したいとする通知文を送ってきたのに対し、韓国政府は同28日、施設の撤去問題に限らず金剛山観光問題を包括的に議論するため、実務会談を提案する通知文を送った。だが、北朝鮮は翌日にこれを拒否した。

 今回の通知文送付について、韓国政府は前回のように送った時点ではなく、北朝鮮から回答を得た後でメディアに公表することを検討しているという。


Copyright 2019(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0