黄海のNLL付近の漁船(資料写真)=(聯合ニュース)
黄海のNLL付近の漁船(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国軍の関係者は27日、国防部の定例会見で、北朝鮮の船舶が前日に朝鮮半島西側の黄海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)を越えて韓国側海域に入ったため、海上に向けて機関銃で約10発の警告射撃を実施したと明らかにした。

 NLLを越えてきた北朝鮮船舶への警告射撃実施は、文在寅(ムン・ジェイン)政権で初めてとされる。

 北朝鮮船舶1隻は26日午後、機関の故障でNLLを越えた。韓国軍は故障を修理した後、この船を北朝鮮側海域に戻した。

 軍関係者によると、この船舶は北朝鮮軍所属の水産監督隊の木造船で、船員4人は勤務服スタイルの制服を着ていたという。韓国海軍の機関修理員がボートで近づき、同船に乗り込んで機関の燃料系統に異常があることを確認し、修理した。船員による敵対的な行為はなかった。

 この際、韓国と北朝鮮の間の国際商船無線通信網(海上ホットライン)は正常に稼働していた。韓国側はNLLの北側にいた数隻の北朝鮮船舶に「われわれの管轄海域に接近しないように」と警告通信を行い、「(越境した)船舶はわれわれが措置を取るので南下しないように」と伝えた。これに対し、北朝鮮側は「われわれの漁船を(北側に)復帰させてほしい」と伝えてきたという。


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