ソウル市内にある「ナカムラアカデミー」=(聯合ニュース)
ソウル市内にある「ナカムラアカデミー」=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】中村調理製菓専門学校(福岡市)が、初の海外分校「ナカムラアカデミー」をソウルに開校して9月で10年を迎えた。韓国で数年前に起きた和食ブームや日本旅行ブームなどを追い風に学生数が徐々に増え、卒業生はすでに1400人を超えている。韓国に分校を持つ唯一の日本料理専門学校として、日本の食文化の普及に貢献してきた。 同校の中村哲理事長によると、学生の平均年齢帯は30代で、日本料理や製菓の初心者から日本料理店の料理長までさまざま。独立して店を構える卒業生もいれば、韓国の料理学校で和食の調理法を教える先生もいるなど、韓国の和食ブームを支えてきた。 開校当時は実績のない「無名校」だったため赤字経営が続いたが、質の高い教育を提供し続け、今では入学待ちが出るほど。中村理事長は「10年前と比べると、日本料理の人気が確実に高まっている。これからはもっと教育のレベルを上げていかないと、生き残っていけない」と話す。 ただ、深刻化している韓日関係の冷え込みが韓国人の日本旅行自粛や日本製品の不買運動など文化面に広がっており、和食ブームにも影響を与えかねない状況に陥っている。 それでも中村理事長は「短期的には影響があるかもしれないが、長い目で見たらこれからも日本と韓国の食の文化は関係が深まっていくと思う」と話す。 本格的な日本料理を伝授してきた10年。「(両国の)食文化の懸け橋になれればいいと思っている」と逆境にも意欲を燃やす。
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