韓国観光公社が今月6日にインドネシアで開催した「ムスリムフレンドリーコリアフェスティバル」の様子=(聯合ニュース)
韓国観光公社が今月6日にインドネシアで開催した「ムスリムフレンドリーコリアフェスティバル」の様子=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国観光公社によると、今年上半期(1~6月)に韓国を訪れたイスラム教徒(ムスリム)の観光客は前年同期比9.8%増の51万1017人で、中国、日本、台湾からの観光客に次いで4番目に多かった。 訪韓ムスリム観光客は2017年が87万人、昨年は97万人だった。 同公社は、ムスリム観光客が主に秋と冬に訪れることを考慮すると、今年は初の年間訪問者数100万人を達成すると見込んでいる。 韓国のように四季がはっきりした気候ではない国のムスリム観光客の大半は季節を楽しむ旅行のために韓国を訪問する。秋に紅葉狩りに出掛けたり、冬にスキー場を訪れたりといった具合だ。 また、ほかの国からの旅行客より滞在期間が長く、家族連れが多いため支出額も多い方だ。中でも中東からのムスリム観光客の平均滞在期間は12.4日で、1人当たりの支出額もモンゴル、中国に次いで3番目に多い。 韓国政府はムスリム観光客を積極的に誘致している。米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備や外交問題などで中国、日本からの観光客が急減した状況の中、ムスリムを対象とした広報に積極的に乗り出した。ムスリム向けの観光商品も開発、販売されている。 同公社は、ムスリム観光客が最も不便に感じている食事の問題を解決するため2016年から、イスラム教の戒律にのっとった「ハラル」対応の飲食店などムスリムに配慮したレストランの指定を行っている。昨年はレストラン数が250店までに増加した。 また毎年「ハラルレストランウイーク」を開催し、韓国料理を取り入れたハラル料理を披露し、観光客にレストラン情報などを提供している。 ムスリム観光客がホテルなど宿泊施設や観光地で祈りをささげることができる空間を設けることができるよう地方自治体との協約も結んだ。 同公社関係者は「日本の対韓輸出規制による政治的対立で今年は日本人観光客が大きく減少すると予想される。ムスリム市場の重要性はさらに高まっており、ムスリムをターゲットにした商品、医療観光などのプレミアム訪韓商品開発に努めている」と説明した。
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